花婿が逃げ出した結婚式で、私は空席に向かって永遠の誓いを立てました
王国有数の名門同士、カヴェンディッシュ侯爵家とグラント伯爵家の婚礼の日。
王族を含む五百名の貴族が待つ聖ルキア大聖堂で、侯爵令嬢ソフィアのもとに届いたのは、花婿レナードの置き手紙だった。
『せいぜい五百人の客の前で、花婿に逃げられた恥辱に泣き崩れるがいい』
開式まで、あと三十分。
式の中止を叫ぶ父を止め、ソフィアは百年使われていなかった教会法を持ち出す。
「席は空けておいて差し上げますわ。ただし――それがいつまであの男の席であるかは、別の問題ですけれど」
誰の手も借りず、一人でヴァージンロードを歩み、空席の花婿に向かって誓いを立てる花嫁。
その姿に心を奪われたのは、立会人として祭壇の脇に控えていた近衛騎士団長、ギルバート・クライヴ公爵だった。
「貴女は決して、一人ではない。……これからは私が、貴女の揺るぎなき盾となりましょう」
一方、湖畔の別荘で祝杯を挙げていたレナードのもとには、近衛騎士団が踏み込んで――。
花婿に逃げられても誇りを捨てなかった侯爵令嬢と、その誇りごと彼女を愛した寡黙な公爵による、ざまぁ&溺愛ラブストーリー!
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