キスの温度

六畳一間のアパート。
壊れたエアコンの下で、蝉の声とぬるい風だけが続く夏。

夢をなくした彼と、それでも離れられない私。
二年の記念日さえ忘れられた夜、愛しさと諦めのあいだで、胸の奥が軋んでいく。

「最後に見たい?」

冷めゆく熱の中で、ただ一度だけ燃やすように、私は彼にすべてを差し出した。


いずれ終わる恋かもしれない。
それでも「今」を生きるしかない、どうしようもないふたりの夏を描く、切なく熱い物語。
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