骨董商リュカと月の神子
月の名を持つ有沢優月は東北の出身だ。彼の住む田舎に伝わる因習は、優月を蝕み呪いをかけていた。
月に住む神に神子として贄を捧げなければならず、神子は神を降ろした男と結婚しなければならない。優月は神子としての運命を背負わされた家に生まれ、使命をまっとうしなければならなかった。
逃げるように東北を去り、優月は京都の大学へ進んだ。そこで出会ったのは、骨董商を名乗るリュカだった。
異国の人でありながら日本語は完璧で、骨董の知識も豊富。人当たりもよく、けれど自分の話はほとんどしないミステリアスな男だった。
リュカに誘われるまま骨董屋で働くことになった。彼は「日本で探しているものがある」と言う。自分の運命の期限が迫る中、優月は何かと助けてくれる彼の力になろうと心に決めた──。
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