たとえば月の裏側で
大学のゼミで、誰からも好かれていて頼れる存在──それが高瀬優真くんだった。
真面目で優しくて、ムードメーカー。山吹さくらである私とはきっと住む世界が違う、そう思っていた。
けれど、ある日。
誰もいないはずの通気口の向こうで、煙草の煙とともに見えたのは彼の姿だった。
知ってはいけないものを知ってしまった気がして、心がざわつく。
それでも、目が離せなかった。
「好きになってはいけないのに」
優しさの奥に隠された、もうひとつの顔。
“夜の顔”に少しずつ触れていくたびに、私は彼に心奪われていく──
※売春・喫煙の描写を含みます。
真面目で優しくて、ムードメーカー。山吹さくらである私とはきっと住む世界が違う、そう思っていた。
けれど、ある日。
誰もいないはずの通気口の向こうで、煙草の煙とともに見えたのは彼の姿だった。
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それでも、目が離せなかった。
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