鬼の国の贄姫は死者を弔い紅をさす
額に千日紅の形をした赤い痣を持って生まれた緋花。それは鬼の帝からの愛を誓う印だった……?
常世国〈とこよのくに〉。この国には人より遥かに長く生きる鬼が住むと言われていた。
緋花の父は生まれる前に死に、病弱だった母も緋花を産み落とすとその後すぐ亡くなってしまう。村には15年に一度鬼への生贄を捧げる決まりがあり、村人たちは天涯孤独な緋花を生贄にすると決定する。ただし、生贄として差し出すのは15歳と定められていたため、それまでは村で手厚く緋花を育てていた。
緋花は生贄として捧げられることを理解しつつ、村で亡くなった人たちの身体を綺麗にしたり死化粧を施したりしていた。
生贄として捧げられる日、緋花は額の痣を化粧で隠し鬼の国へ向かう。しかし、鬼は人を喰らわず、生贄とは鬼の帝が住む後宮で働かされることを意味していた。
生贄として後宮入りした緋花は、幸か不幸か正妃である黒蝶の化粧係兼身の回りの雑務を言い渡される。だがあることがきっかけで緋花は高価な紅を盗んだ罪を着せられ、帝の紅玉に死罪を求められる。そして、額にある千日紅の痣が姿を現してーー。
生贄として捧げられた少女が、愛と友情に巡り合う物語。そして、鬼と人との間に隠された秘密を紐解いていく。
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