何者かになりたかった、だが王子の嫁になりたかったわけじゃない。

小さい頃は自分には才能があっていつか花開くと思ってた。
何者かになれると信じていた。
だけど、努力しても俺はスーパースターにはなれなかった。
偶々取り残された更衣室で、一緒に媚薬を吸い込んでしまった。王子様を狙った事件に巻き込まれ、気が付くと俺は王子に揺さぶられて、下腹部には魔法の淫紋が刻まれてしまっていたのだった。

王族との婚礼契約。
男でも子を孕み、出産するまで淫紋は消えず、体は王子を求めてしまう。

そんな呪いのようなもので王子の嫁にされ、だけど、体だけの関係なのに。
事故から始まった、成り行きの。

心はどんどん王子に惹かれていく。


出産したら、俺は自由。
離婚して、生活が保障されて、さよなら。

それだけの関係だって分かっているのに。


こんなに辛い。
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