婚約破棄されたので、あなたの温泉宮を廃業に追い込むことにしました
「君のような女に、私の温泉事業を任せられるものか」
七年間、婚約者セドリックの温泉事業を支え続けてきた伯爵令嬢エルナ。
しかし、彼女を待っていたのは、大勢の貴族の前での婚約破棄だった。
経営の功績は奪われ、身に覚えのない不正の濡れ衣を着せられ、実家の財産まで失うことになったエルナは、すべてを奪った元婚約者への復讐を誓う。
折しも、ヴァルネリア王国は空前の温泉ブーム。
貴族たちは豪華絢爛な温泉宮を競って建設し、セドリックの経営する『白冠泉宮』も絶大な人気を誇っていた。
そんな中、エルナが目をつけたのは、港町の片隅にある廃業した浴場。
そこに湧くのは、誰にも見向きされない三十一度のぬるい温泉だった。
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