異種族ひしめく八百八町―落ちぶれ旗本、異世界長屋で用心棒を始める―
舞台は、人間の「幕府」が銃火器と剣術で実権を握り、エルフの「朝廷」が形式上の権威として君臨する日ノ本。
隅田川沿いにある「八百万長屋」は、行き場を失った獣人、ドワーフ、落ちぶれたエルフ、そして訳ありの人間たちが肩を寄せ合って暮らす、吹き溜まりの人情街である。
元・名門旗本の三男坊で、今は浪人の秋月弦之進は、ドワーフの岩爺や犬獣人の飛脚・鉄らと騒がしい日常を送っていた。
ある日、長屋に迷い込んだ白狐が運んできた文をきっかけに、森で孤立していた座敷童の少女・朱音と出会う。
朱音は強欲な人間に利用され、居場所を失い消えかけていた。
弦之進は「欲の皮の突っ張った奴はいないが、種族の壁もない」この長屋へ彼女を招き入れる。
正体を隠した守り神と、それを承知で「ただのガキ」として扱う住人たちの、奇妙で温かい共同生活が始まる。
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