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第23話:ゴブリンの集団に襲われる
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さて、村の畑に到着。
相手はゴブリン五匹。
あっという間に、ボリスが叩きのめして、五分で終わりじゃないの。
やる気でないわね。
ケンがボリスに聞いている。
「さっきの何ですか、アムフィシーンでしたっけ、あれって、冒険者ギルドからの報酬はいくらなんですか」
「ゴブリン一匹の五百倍くらいだな」
えー、そんな珍しいモンスターを倒しちゃったの、あたし。
「じゃあ、もうゴブリン退治なんてしなくていいんじゃない」
「だめだよ、ケン。ゴブリン退治の依頼は受けたんだから、その仕事は遂行しなくてはいけない、やる気出せよ」
ケンに説教しているボリスにカイが言った。
「ゴブリンは取り逃がしてしまったって言えばいいんじゃないですか、そうすれば今日の仕事は終わりですよ」
「カイ、お前もいい加減だな、ちゃんとしろ!」
ボリスが怒っている。
まあ、当然だけど。
しかし、あたしもやる気が出ないわね。
けど、ボリスとしてはケンとカイの実力がどれくらい上がったか見たいようだし。
まあ、後ろで見物してようかな。
あれ、なんだか不穏な雰囲気。
気が付くとゴブリンが突如現れた。
え、五十匹以上はいるんじゃないの。
そう言えば、さっきケイティが大勢のゴブリンが移動しているって情報を教えてくれたけど。
ボリスも油断したのかしら。
これはボリス一人で、全部倒すなんて、無理。
左右からゴブリンの集団が突っ込んでくる。
いっせいに奇声をあげて、ゴブリンたちがあたしらに襲いかかってきた。
ボリスがバッサバッサと斧でゴブリンを倒していくけど、敵が多過ぎよ。
あたしも矢を射る。
お、一匹に当たった。
最近、あたし調子がいいのかなあ。
ひじは痛いままなんだけどね。
ケンは一匹のゴブリンと格闘している。
つーか、やや押され気味。
小柄なケンよりも、さらに背の低いゴブリンに押されるってやばくないかしら。
ここは援護射撃。
おお、見事、ゴブリンに当たった。
「マリア、ありがとう」
ケンがあたしの方を振り返った。
「どういたしまして」
うーん、なんか調子がいいわ、あたし。
やっぱり、『戦いに出る時、男性はその前にしないほうが実力以上に出せる。女性はした方が実力以上に出せる』なのかしら。
って、あたしは女だっての、そもそも一度もやったことないわよ! 何度も言うけど。
なんて考えていたら、もう一匹のゴブリンがケンの背後から襲いかかった。
「ウギャ!」
逃げようとしたケンが腕を少し斬られた。
こりゃ、大変だわ。
カイが矢を射るが外れてしまった。
ボリスには大勢のゴブリンが群がっている。
ケンを助けには行けないわね。
ここはまた援護射撃だ。
お、またゴブリンに命中。
どうしたのかしら、あたし。
覚醒したのかしら。
まあ、ゴブリン程度で喜んでも仕方がないか。
「ローラ、ケンのキズを診てやってよ」
「はい、わかりました」
カイとあたしで矢を射るが、続々と新手が現れる。
こりゃ、やばいな。
ローラがケンの腕に光を当てているけど、どうもうまくいってないみたい。
ボリスには、依然としてゴブリンたちが群がっている。
片端からやっつけているけど。
ただ、多過ぎてちょっと身動きが取れないわね。
おっと、ケンとローラにゴブリンたちが襲いかかった。
まずいと思ったら、ローラが剣を鞘から抜いてゴブリンを斬り倒す。
飛び掛かって来るゴブリンをあっという間に五匹斬り倒した。
あれ、この人、回復役じゃなかったっけ。
剣は護身用とか言ってたけど、かなりすばやい動きじゃないの。
ああ、けど、またゴブリンがやってきた。
あたしたち周りを囲まれたわ。
やばい。
すると、ブーメラン型のナイフがクルクルと飛んで、あっという間にあたしらを囲んでいた二十匹のゴブリンがぶっ倒れた。戻ってきたそのナイフをカッコよく、鉄のグローブで掴んだのはケイティちゃん。
凄すぎる。
そのケイティのナイフ技にびびったのか、残りのゴブリンは逃げて行った。
ああ、疲れた。
けど、あたしはローラの剣さばきが気になった。
「ねえ、ローラ、あなた、かなり剣の腕前がすごくない」
「あの、実は剣士を目指していたんですけど、親が病気になって、ヒーラーの修行を始めたんです」
ああ、そういう理由だったのか。
けど、そうすると回復役としてはあまり期待できないのかなあ。
さて、ゴブリン退治だけど、あたしは久々に活躍したかな、十匹倒した。
ケイティは二十匹、ボリスは十五匹、ローラ五匹。
で、ケンとカイはゼロ。
ケンとカイ、まずくないか。
ボリスがぼやいている。
「おい、お前ら、ゴブリン一匹も倒せないってのはまずくないか」
ケンがローラに回復してもらいながら、言い訳している。
「いや、敵が多すぎますよ」
「けどなあ、相手はゴブリンだぞ、あとカイも全然ダメじゃないか」
カイも言い訳している。
「いや、五匹って聞いてたんで、ちょっと気が抜けてました」
「しょうがねえなあ、まあ、いいか。次は頑張れよ、じゃあ、帰るぞ」
ケンとカイのだらしなさに、あまり怒っていないボリス。
リーダーとしていいのかなあ。
まあ、ボリスは人情家ではあるけれど。
そして、そのだらしないケンなのだが、怪我のほうは治ったんだが、痛みが引かないみたい。
「あの、申し訳ありません、ケンさん、うまく治せなくて」
「いや、別にいいよ。出血も無いし、きれいに治ったから。イテテ」
どうも、ローラの回復能力って、痛みが残ってしまうのかしら。
まずいよね、それ。
相手はゴブリン五匹。
あっという間に、ボリスが叩きのめして、五分で終わりじゃないの。
やる気でないわね。
ケンがボリスに聞いている。
「さっきの何ですか、アムフィシーンでしたっけ、あれって、冒険者ギルドからの報酬はいくらなんですか」
「ゴブリン一匹の五百倍くらいだな」
えー、そんな珍しいモンスターを倒しちゃったの、あたし。
「じゃあ、もうゴブリン退治なんてしなくていいんじゃない」
「だめだよ、ケン。ゴブリン退治の依頼は受けたんだから、その仕事は遂行しなくてはいけない、やる気出せよ」
ケンに説教しているボリスにカイが言った。
「ゴブリンは取り逃がしてしまったって言えばいいんじゃないですか、そうすれば今日の仕事は終わりですよ」
「カイ、お前もいい加減だな、ちゃんとしろ!」
ボリスが怒っている。
まあ、当然だけど。
しかし、あたしもやる気が出ないわね。
けど、ボリスとしてはケンとカイの実力がどれくらい上がったか見たいようだし。
まあ、後ろで見物してようかな。
あれ、なんだか不穏な雰囲気。
気が付くとゴブリンが突如現れた。
え、五十匹以上はいるんじゃないの。
そう言えば、さっきケイティが大勢のゴブリンが移動しているって情報を教えてくれたけど。
ボリスも油断したのかしら。
これはボリス一人で、全部倒すなんて、無理。
左右からゴブリンの集団が突っ込んでくる。
いっせいに奇声をあげて、ゴブリンたちがあたしらに襲いかかってきた。
ボリスがバッサバッサと斧でゴブリンを倒していくけど、敵が多過ぎよ。
あたしも矢を射る。
お、一匹に当たった。
最近、あたし調子がいいのかなあ。
ひじは痛いままなんだけどね。
ケンは一匹のゴブリンと格闘している。
つーか、やや押され気味。
小柄なケンよりも、さらに背の低いゴブリンに押されるってやばくないかしら。
ここは援護射撃。
おお、見事、ゴブリンに当たった。
「マリア、ありがとう」
ケンがあたしの方を振り返った。
「どういたしまして」
うーん、なんか調子がいいわ、あたし。
やっぱり、『戦いに出る時、男性はその前にしないほうが実力以上に出せる。女性はした方が実力以上に出せる』なのかしら。
って、あたしは女だっての、そもそも一度もやったことないわよ! 何度も言うけど。
なんて考えていたら、もう一匹のゴブリンがケンの背後から襲いかかった。
「ウギャ!」
逃げようとしたケンが腕を少し斬られた。
こりゃ、大変だわ。
カイが矢を射るが外れてしまった。
ボリスには大勢のゴブリンが群がっている。
ケンを助けには行けないわね。
ここはまた援護射撃だ。
お、またゴブリンに命中。
どうしたのかしら、あたし。
覚醒したのかしら。
まあ、ゴブリン程度で喜んでも仕方がないか。
「ローラ、ケンのキズを診てやってよ」
「はい、わかりました」
カイとあたしで矢を射るが、続々と新手が現れる。
こりゃ、やばいな。
ローラがケンの腕に光を当てているけど、どうもうまくいってないみたい。
ボリスには、依然としてゴブリンたちが群がっている。
片端からやっつけているけど。
ただ、多過ぎてちょっと身動きが取れないわね。
おっと、ケンとローラにゴブリンたちが襲いかかった。
まずいと思ったら、ローラが剣を鞘から抜いてゴブリンを斬り倒す。
飛び掛かって来るゴブリンをあっという間に五匹斬り倒した。
あれ、この人、回復役じゃなかったっけ。
剣は護身用とか言ってたけど、かなりすばやい動きじゃないの。
ああ、けど、またゴブリンがやってきた。
あたしたち周りを囲まれたわ。
やばい。
すると、ブーメラン型のナイフがクルクルと飛んで、あっという間にあたしらを囲んでいた二十匹のゴブリンがぶっ倒れた。戻ってきたそのナイフをカッコよく、鉄のグローブで掴んだのはケイティちゃん。
凄すぎる。
そのケイティのナイフ技にびびったのか、残りのゴブリンは逃げて行った。
ああ、疲れた。
けど、あたしはローラの剣さばきが気になった。
「ねえ、ローラ、あなた、かなり剣の腕前がすごくない」
「あの、実は剣士を目指していたんですけど、親が病気になって、ヒーラーの修行を始めたんです」
ああ、そういう理由だったのか。
けど、そうすると回復役としてはあまり期待できないのかなあ。
さて、ゴブリン退治だけど、あたしは久々に活躍したかな、十匹倒した。
ケイティは二十匹、ボリスは十五匹、ローラ五匹。
で、ケンとカイはゼロ。
ケンとカイ、まずくないか。
ボリスがぼやいている。
「おい、お前ら、ゴブリン一匹も倒せないってのはまずくないか」
ケンがローラに回復してもらいながら、言い訳している。
「いや、敵が多すぎますよ」
「けどなあ、相手はゴブリンだぞ、あとカイも全然ダメじゃないか」
カイも言い訳している。
「いや、五匹って聞いてたんで、ちょっと気が抜けてました」
「しょうがねえなあ、まあ、いいか。次は頑張れよ、じゃあ、帰るぞ」
ケンとカイのだらしなさに、あまり怒っていないボリス。
リーダーとしていいのかなあ。
まあ、ボリスは人情家ではあるけれど。
そして、そのだらしないケンなのだが、怪我のほうは治ったんだが、痛みが引かないみたい。
「あの、申し訳ありません、ケンさん、うまく治せなくて」
「いや、別にいいよ。出血も無いし、きれいに治ったから。イテテ」
どうも、ローラの回復能力って、痛みが残ってしまうのかしら。
まずいよね、それ。
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