100年の恋

 ――2039年8月、千家春文は学校で奇妙な石碑を見かける。

「夢子、あの石碑って……」
「えぇ、ずいぶん古い物ですね。確か100年前の戦没者の慰霊碑だとか。この辺りも空襲で燃えたらしいですわ……」
「へぇ……夢子、詳しんだな」
「まぁ、でも……いえ。何でもないです」

 何だか歯切れの悪い言い方をするな……とも思ったが追求する必要もなく、僕達はそのまま千草に校内の案内をして周り、無事に学校説明会が終わった。

………
……


 テーブルには新聞が置いてある。何気に手に取り、目を疑った。

『1939年8月9日月曜日』
「は?え?1939年?え?」

 何度か見直したが西暦は1939年だった。指折り数える。

「えぇと……令和、平成があって……その前が昭和……あっ、書いてある。昭和14年……!?」

 新聞は漢字と平仮名表記ではあるが、所々意味がわからずペラペラと捲る。

………
……


 100年前の世界へタイムリープした春文。そこで起こる数々の出会い、別れ、試練……春文の運命は?
 無事に元の世界へ帰る事はできるのか!?

「10年後の君へ」と交わる世界観のファンタジー
「100年の恋」――最後までお楽しみ下さい。


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執筆 2024年1月8日〜4月4日
公開 2024年4月7日

著・ざこぴぃ。
24h.ポイント 85pt
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