婚約破棄されたので田舎でのんびり暮らすつもりが、なぜか王子様が毎日通ってきます
王都から馬車で三日。
石畳はいつの間にか土の道へと変わり、背の高い建物も、きらびやかな店も姿を消し、代わりに広がるのは緑の畑と、風に揺れる麦の穂だった。
――やっと、静かに暮らせる。
そう思ったのは、つい昨日のことだ。
私は馬車の窓から外を眺めながら、小さく息を吐いた。
胸の奥に残っていた重たい何かが、ゆっくりと溶けていくような感覚だった。
石畳はいつの間にか土の道へと変わり、背の高い建物も、きらびやかな店も姿を消し、代わりに広がるのは緑の畑と、風に揺れる麦の穂だった。
――やっと、静かに暮らせる。
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