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とある暴走族のリーダー、就職する‼︎
0015:約4年後(ノアの暴露)
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【side ノア・フィックスド辺境伯(新しい当主)】
──ここは、フィックスド辺境伯家の屋敷の母屋。──
──母屋の執務室にて、新しい当主が、ペンを走らせているところ。──
コンコンコン。(執務室の扉をノックする音)
「はい、どうぞ。(紙面を見ながら言うノア)」
「坊ちゃん、失礼します。本日分の書類をお持ち致しました。(初老の執事)」
「ありがとう。いつもの机に置いてくれ。……一緒にお茶にしようか。(グイイーッと背伸びをするノア)」
「かしこまりました。今から準備しましょうか。」
「いや、俺がするからセバスチャンは、ソファーに座っててくれ。」
「……ありがとうございます、坊ちゃん。……つい最近までヤンキー仲間と一緒に夜道をブイブイ乗り回してたのに、こんなに立派になられて……さぞや、ご主人様がお喜びになることでしょう。(目をウルウルさせるセバスチャン)」
「どうかな。……天国で『もっとしっかりやれ‼︎』って怒ってるかもしれないぞ。(茶器セットを取り出して、ティーカップを三つ用意するノア)」
「それも、ご主人様らしいですね。(微笑み)」
「ああ。……俺以上のヤンキーみたいだからな。」
◇ ◇ ◇
どうもみなさん、こんにちは。約四年前にフィックスド家の当主になったノアだ。当主になる前は、とある仲間達と夜中に走り回ったり喧嘩しまくったりとヤンチャだったが、とあることをきっかけに、夜遊びを辞めて、今は絶賛書類の山と戦っている。
あれは、人生で初めて大切な人との感動のお別れをした直後のことだった。……号泣しながら隣のフローレンス領から自領へと戻ってきたときに、何故か焦り顔の執事セバスチャンに急かされて、フィックスド領一の教会『ヴィーナス』へ行くことになった。教会に入ると、バイト先でお世話になっている郵便局長さんと、フィックスド辺境伯である伯父上、……そして、トルネード王国宰相のラーズベルト公爵が、俺達を待ち構えていた。……突然のことだった。……俺は、何の説明もされることなく、フィックスド領の古い神様をお祀りしている祭壇に登るように指示された。そして、御神体である飴色に輝く石に触れろと言われ、素直に従ったのち、謎の書類にサインをさせられた。……後で聞いたのだが、この一連の動作がフィックスド本家当主を継承する儀式だったとのこと。…… いきなりすぎて意味がわからなかったが、儀式直後の伯父上の豹変ぶりが、あまりにも気味が悪すぎて、頭が真っ白になってしまった。
「(グワシッとノアを抱きしめて)ごめんよ、ノアー‼︎ おじちゃんのことを嫌いにならないでーー‼︎(ボロボロ涙を流しながらノアに縋るノアの伯父)」
「…………⁉︎(青天の霹靂なノア)」
「今までノアに、つらく当たってたのは、フィックスド本家の当主になる為の試験だったんだーーー‼︎ 許してーーー‼︎(うるうる伯父)」
「……しけん?(ぽかーーんなノア)」
「(ひょいっと前に出て)……そうなのですよ、ノア君。君の叔父さんは、実は、当主ではなく、当主代理を務めていたんだ。(ニコニコ郵便局長)」
「(ひょこっと顔を出して)アンドリューは、フィックスド辺境伯本家の嫡男ではないからね。ノア君が立派な継承者になるまでの代役をやってくれてたんだよ。(微笑み顔のラーズベルト公爵)」
「は、……はあ。(めちゃくちゃ位の高いラーズベルト公爵がとてもフランク過ぎて、戸惑いを隠せないノア)」
「本当はね、ノアのことは優しく褒めて育てようと思ってたんだけどね、……兄上が、亡霊になって夢枕に立っては……うえええええんんんん‼︎(いきなりダバダバ泣きじゃくってノアの特攻服胸元を濡らしまくる伯父)」
「…………⁉︎(伯父を剥がしたい衝動に駆られてるノア)」
「ちゃんと兄上には抗議はしてたんだよ‼︎ でもね、『フィックスド本家の掟に逆らうつもりか‼︎』って、喝を入れられてね、どうすることも出来なかったんだ‼︎ ふええええんんん‼︎(泣き止まない伯父)」
「…………よくは、わかりませんが、伯父上、……長い間、お勤めご苦労様でした。(急すぎて本当に意味がわかっていないノア)」
「……ノア、……のああああああ‼︎(激しさを増す伯父)」
「グハアッ‼︎(伯父に圧迫されすぎて気絶するノア)」
……正直、どういった経緯で俺がフィックスド本家を継承することになったのかは、四年経った今でもよくわからない。けれども、予想だが、たくさん辛い思いを経験して、優しい心を育む必要があったのではないかと思う。何故なら、俺は、誰から見ても、坊ちゃんで、昔もこれからもそれは変わらないからだ。飢えに怯えることもないし、俺の周りには、絶対に誰かしらの護衛がいる。こんなにも何不自由ない生活に加えて、伯父上から甘やかされれば、そりゃあ、めちゃくちゃヒドい当主になっただろう。今、領民のために、何かしたいと考えている自分がいるのは、……おそらく、伯父が俺を、沢山叱ってくれて、尚且つ、夜走りしていることを見ないフリしてくれたからなのかもしれない。ただ、一つだけ、伯父上が泥棒さんを刀で切り捨てた事だけが頭から離れなかったから、それとなく聞いてみた。
「……伯父上、……昔、屋敷に入ってきた泥棒さんを刀で切り捨てたでしょう? あれも、必要事項だったのですか?」
「うんうん‼︎ あれはね、実は、泥棒さん役にちゃんとお金を払って、演技をしてもらったんだよ! ちなみに刀にこびりついた血はトマトの色なのだ‼︎ ノアから悪い叔父さんって思われないといけなかったから、必死だったよ‼︎ 勿論、泥棒さん役をかって出てくれた友人は、今も元気に暮らしてるから、安心してね‼︎(きゅるるん伯父)」
「…………。(まじか。 色々複雑なノア)」
俺がトラウマとして処理している思い出は、全て、フィックスド本家当主を継承するうえで、必要だったらしい。
……率直に思う。
……このルールを決めた人は誰なんだ⁉︎
あと、さりげなく郵便局長さんとラーズベルト公爵が、とても和気藹々に喋りまくっていた。……郵便局長さん、見かけによらず、とてもお偉いさんなのかな? それに、ラーズベルト公爵といえば、知る人ぞ知る、頭のキレる宰相様なのに、なかなか庶民的な雰囲気を醸し出している! しかも、一般の人は、なかなかお目にかかれないお方なのに、わざわざ、片田舎である辺境伯家の当主継承式に来られるなんて……。フィックスド本家って、一体、何者なんだ⁉︎
……考えれば考える程に、疑問ばかりが溢れてくる。
……まあいい。フィックスド辺境伯本家のことは、ひとまず置いておいて、次は、俺の仲間達の事や、パトリック殿下のことについて、色々話して残しておきたい。
──ノアの四年間における暴露は、暫く続く‼︎──
──ここは、フィックスド辺境伯家の屋敷の母屋。──
──母屋の執務室にて、新しい当主が、ペンを走らせているところ。──
コンコンコン。(執務室の扉をノックする音)
「はい、どうぞ。(紙面を見ながら言うノア)」
「坊ちゃん、失礼します。本日分の書類をお持ち致しました。(初老の執事)」
「ありがとう。いつもの机に置いてくれ。……一緒にお茶にしようか。(グイイーッと背伸びをするノア)」
「かしこまりました。今から準備しましょうか。」
「いや、俺がするからセバスチャンは、ソファーに座っててくれ。」
「……ありがとうございます、坊ちゃん。……つい最近までヤンキー仲間と一緒に夜道をブイブイ乗り回してたのに、こんなに立派になられて……さぞや、ご主人様がお喜びになることでしょう。(目をウルウルさせるセバスチャン)」
「どうかな。……天国で『もっとしっかりやれ‼︎』って怒ってるかもしれないぞ。(茶器セットを取り出して、ティーカップを三つ用意するノア)」
「それも、ご主人様らしいですね。(微笑み)」
「ああ。……俺以上のヤンキーみたいだからな。」
◇ ◇ ◇
どうもみなさん、こんにちは。約四年前にフィックスド家の当主になったノアだ。当主になる前は、とある仲間達と夜中に走り回ったり喧嘩しまくったりとヤンチャだったが、とあることをきっかけに、夜遊びを辞めて、今は絶賛書類の山と戦っている。
あれは、人生で初めて大切な人との感動のお別れをした直後のことだった。……号泣しながら隣のフローレンス領から自領へと戻ってきたときに、何故か焦り顔の執事セバスチャンに急かされて、フィックスド領一の教会『ヴィーナス』へ行くことになった。教会に入ると、バイト先でお世話になっている郵便局長さんと、フィックスド辺境伯である伯父上、……そして、トルネード王国宰相のラーズベルト公爵が、俺達を待ち構えていた。……突然のことだった。……俺は、何の説明もされることなく、フィックスド領の古い神様をお祀りしている祭壇に登るように指示された。そして、御神体である飴色に輝く石に触れろと言われ、素直に従ったのち、謎の書類にサインをさせられた。……後で聞いたのだが、この一連の動作がフィックスド本家当主を継承する儀式だったとのこと。…… いきなりすぎて意味がわからなかったが、儀式直後の伯父上の豹変ぶりが、あまりにも気味が悪すぎて、頭が真っ白になってしまった。
「(グワシッとノアを抱きしめて)ごめんよ、ノアー‼︎ おじちゃんのことを嫌いにならないでーー‼︎(ボロボロ涙を流しながらノアに縋るノアの伯父)」
「…………⁉︎(青天の霹靂なノア)」
「今までノアに、つらく当たってたのは、フィックスド本家の当主になる為の試験だったんだーーー‼︎ 許してーーー‼︎(うるうる伯父)」
「……しけん?(ぽかーーんなノア)」
「(ひょいっと前に出て)……そうなのですよ、ノア君。君の叔父さんは、実は、当主ではなく、当主代理を務めていたんだ。(ニコニコ郵便局長)」
「(ひょこっと顔を出して)アンドリューは、フィックスド辺境伯本家の嫡男ではないからね。ノア君が立派な継承者になるまでの代役をやってくれてたんだよ。(微笑み顔のラーズベルト公爵)」
「は、……はあ。(めちゃくちゃ位の高いラーズベルト公爵がとてもフランク過ぎて、戸惑いを隠せないノア)」
「本当はね、ノアのことは優しく褒めて育てようと思ってたんだけどね、……兄上が、亡霊になって夢枕に立っては……うえええええんんんん‼︎(いきなりダバダバ泣きじゃくってノアの特攻服胸元を濡らしまくる伯父)」
「…………⁉︎(伯父を剥がしたい衝動に駆られてるノア)」
「ちゃんと兄上には抗議はしてたんだよ‼︎ でもね、『フィックスド本家の掟に逆らうつもりか‼︎』って、喝を入れられてね、どうすることも出来なかったんだ‼︎ ふええええんんん‼︎(泣き止まない伯父)」
「…………よくは、わかりませんが、伯父上、……長い間、お勤めご苦労様でした。(急すぎて本当に意味がわかっていないノア)」
「……ノア、……のああああああ‼︎(激しさを増す伯父)」
「グハアッ‼︎(伯父に圧迫されすぎて気絶するノア)」
……正直、どういった経緯で俺がフィックスド本家を継承することになったのかは、四年経った今でもよくわからない。けれども、予想だが、たくさん辛い思いを経験して、優しい心を育む必要があったのではないかと思う。何故なら、俺は、誰から見ても、坊ちゃんで、昔もこれからもそれは変わらないからだ。飢えに怯えることもないし、俺の周りには、絶対に誰かしらの護衛がいる。こんなにも何不自由ない生活に加えて、伯父上から甘やかされれば、そりゃあ、めちゃくちゃヒドい当主になっただろう。今、領民のために、何かしたいと考えている自分がいるのは、……おそらく、伯父が俺を、沢山叱ってくれて、尚且つ、夜走りしていることを見ないフリしてくれたからなのかもしれない。ただ、一つだけ、伯父上が泥棒さんを刀で切り捨てた事だけが頭から離れなかったから、それとなく聞いてみた。
「……伯父上、……昔、屋敷に入ってきた泥棒さんを刀で切り捨てたでしょう? あれも、必要事項だったのですか?」
「うんうん‼︎ あれはね、実は、泥棒さん役にちゃんとお金を払って、演技をしてもらったんだよ! ちなみに刀にこびりついた血はトマトの色なのだ‼︎ ノアから悪い叔父さんって思われないといけなかったから、必死だったよ‼︎ 勿論、泥棒さん役をかって出てくれた友人は、今も元気に暮らしてるから、安心してね‼︎(きゅるるん伯父)」
「…………。(まじか。 色々複雑なノア)」
俺がトラウマとして処理している思い出は、全て、フィックスド本家当主を継承するうえで、必要だったらしい。
……率直に思う。
……このルールを決めた人は誰なんだ⁉︎
あと、さりげなく郵便局長さんとラーズベルト公爵が、とても和気藹々に喋りまくっていた。……郵便局長さん、見かけによらず、とてもお偉いさんなのかな? それに、ラーズベルト公爵といえば、知る人ぞ知る、頭のキレる宰相様なのに、なかなか庶民的な雰囲気を醸し出している! しかも、一般の人は、なかなかお目にかかれないお方なのに、わざわざ、片田舎である辺境伯家の当主継承式に来られるなんて……。フィックスド本家って、一体、何者なんだ⁉︎
……考えれば考える程に、疑問ばかりが溢れてくる。
……まあいい。フィックスド辺境伯本家のことは、ひとまず置いておいて、次は、俺の仲間達の事や、パトリック殿下のことについて、色々話して残しておきたい。
──ノアの四年間における暴露は、暫く続く‼︎──
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