冬のブルーと揺られる二人
音楽が好きな青年、コウは、雪の降る公園で一人、小さく歌を歌っていた。どこにもこだましないようなその歌で、コウは昔のことを思い出す。ずっと仲良しで、ずっと二人きりで遊んでいた幼馴染、ハルのことを。しかし、ハルは突如として死んでしまう。原因は、誰からも教えられぬまま。ずっとむず痒い何かを抱えたまま、コウは二十歳になっていた。寒さで手が震えるコウがポツリと溢した一言に、空気は揺れる。
「よっ! ひさしぶり、げんきしてた?」あの頃と同じ声に、コウは思わず顔をあげる。
これは、幼くして突如亡くなった少女と、何者にでもなれて、何者にもなれない青年の、二人の心を埋める物語。
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☆★
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