『余命半年の身代わり花嫁は、冷酷な鬼の頭首に甘く溺愛される』
「私なんかが、愛されるはずないのに――」
華やかな文化が咲き誇る大正浪漫の帝都。
異能の名家・斎森家で長女として生まれた柚葉(ゆずは)は、なんの力も持たない「無能」として、家族からゴミのように扱われ、虐げられて育った。
さらに彼女の首元には原因不明の黒い痣が広がり、「余命半年」という残酷な宣告を受けてしまう。
どうせ死ぬだけの命。家族から見放された柚葉は、妹の「身代わり」として、帝都の裏社会を牛耳る恐ろしいあやかし――「鬼」の頭首のもとへ生贄として嫁がされることになる。実家からは離縁状を叩きつけられ、帰る場所はもうどこにもない。
死ぬか、化け物に食べられるか。
絶望して足を踏み入れた豪奢な洋館で待っていたのは、噂とは全く違う、息を呑むほど美しい銀髪の青年・久遠 黎明(くおん れいめい)だった。
「君の命が尽きるその日まで、私の『飾り』としての妻でいてくれればいい」
冷酷な化け物だという噂はどこへやら。黎明は柚葉に【契約結婚】を提案し、美しい着物や温かく美味しい食事を与え、壊れ物のように優しく甘く【溺愛】してくる。
初めて向けられる人間の温もりに、柚葉の凍りついていた心は少しずつ溶かされていく。しかし、過去のトラウマから自己肯定感が極端に低い柚葉は、「これは余命わずかな私への同情だ」「彼を好きになってはいけない」と思い込み、二人の心は切なくすれ違っていく。
そんな中、徐々に激しさを増す柚葉の「呪い」の発作。柚葉を見下す異母妹の介入。
絶体絶命のピンチのなかで、黎明の口から驚きの真実が明かされる。
柚葉の余命を縮めている呪いの正体は、彼女の中に眠る強大すぎる「浄化の異能」が暴走しているせいだということ。
そして黎明は、幼い頃に柚葉の力によって命を救われた、あの日の「あやかしの少年」だったということ――。
「君の過去も痛みも、すべて私が愛で上書きしてやる!」
最強の鬼の旦那様の深すぎる愛に包まれ、柚葉は己のトラウマを乗り越えることができるのか?
どん底の絶望から救い出された少女が、本当の愛と幸せを手に入れるまでの、甘くドラマチックな和風シンデレラストーリー。
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