背徳の檻に咲く白銀 ~神の妻となった聖女は、冷酷な守護騎士の偽りの刃に抱かれる~
十年前、スラム街で安物の押し花ロケットを交わし将来を誓い合ったエレナとレオンハルト。
だがエレナは類稀な霊力を見出され、生涯の純潔を義務付ける【神聖誓約】を刻まれた「神の妻」として神殿に幽閉される。
他者の傷や毒を我が身に引き受ける「代償治癒」を強いられ続けた十年の果て、彼女の肌には限界を告げる紫黒の侵食斑が広がっていた。
一方、レオンハルトは彼女を奪還するためだけに泥水をすすり、冷酷な黒曜騎士団長へと登り詰める。
誓約の刃から彼女を守るため黒革の手袋を外さず冷淡に振る舞う彼とエレナは深くすれ違うが、王家と神殿の陰謀による処刑の危機を機に、二人は十年の想いを通じ合わせる。
新月の処刑日、崩壊した王都を救うため瘴気を一身に引き受けたエレナを、レオンハルトは手袋を脱ぎ捨てて抱きとめた。
彼は血塗れの口づけで生命力を注ぎ込んで心臓の誓約を粉砕し、侵食斑をも浄化。
二人は北方帝国へと逃亡する。
帝国辺境の街で夫婦として潜伏生活を始めた二人。
エレナは大地と草木の力を活かす「純粋浄化」を見出すが、彼女を失う恐怖から過保護に囲い込もうとするレオンハルトと、対等に支え合いたいエレナの間で新たな葛藤が生じる。
そんな中、王国の暗殺隊が急襲。
激闘の中で「血塗れた手を嫌悪された」と誤解したレオンハルトと、彼を人殺しの地獄から解放しようと身を引いたエレナは決定的にすれ違い、エレナは敵に捕らわれてしまう。
だが廃坑に駆けつけたレオンハルトは、己の身を貫かせながら敵を討伐。
瀕死の夫を抱きしめたエレナは真の奇跡で彼を完全蘇生させ、二度と離れないと魂を重ね合う。
エレナは自らの医療技術を武器に帝国辺境伯と対等な契約を結び、レオンハルトを軍務から解放して平穏な市民権を勝ち取った。
数ヶ月後、湖畔の薬草園。
手袋も戒律も脱ぎ捨てた二人は、素肌の温もりを確かめ合い、永遠の愛を誓い合う。
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