瑠璃の憂鬱
──私、ラピスラズリ・ユヴェーレンが人が恋に落ちる瞬間を目にしたのは十歳の時。誕生日を目前にした、一際寒い冬の日のことだった。
ユヴェーレン家の双子の姉、ラピスラズリは幼い頃からずっと弟の初恋を見守ってきた。
弟の初恋相手はラピスラズリの家庭教師であるローエンシュタイン家の忘形見ルチルアンナ。
好きな人のために頑張る弟を見て、どうしてそこまで出来るのかと思っていたラピスラズリは、弟が通う寄宿学校の同級生ジェイド・ギースベルトと出会い初恋を知る。
けれどそれは彼女の長い憂鬱の始まりでもあった。
※『金紅石の初恋』と同軸のお話ですが、こちらの短編だけでもお読み頂けます。
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