妹に婚約者も屋敷も奪われましたが、亡き王妃の帳簿には私の名前しかありませんでした 〜追放された公爵令嬢が王宮の裏金を暴いたら、冷徹宰相閣下に

【妹に婚約者も屋敷も奪われましたが、亡き王妃の帳簿には私の名前しかありませんでした
〜追放された公爵令嬢が王宮の裏金を暴いたら、冷徹宰相閣下に「国ごと君を守る」と言われています〜】

婚約破棄された夜、私は泣かなかった。
だって王宮を支えていた帳簿も、亡き王妃の遺言も、全部私の手の中にあったから。


あらすじ

公爵令嬢セレスティアは、十年間、王太子ジュリアスの婚約者として王宮を支えてきた。

病弱だった亡き王妃に代わり、王妃基金、地方救済費、外交文書、王宮会計まで任されていた彼女。
けれど、その働きはいつも「王太子の功績」「父公爵の采配」「妹リリアナの社交成果」として扱われ、セレスティア自身が称えられることはなかった。

そして王宮舞踏会の夜。
王太子は、可憐な妹リリアナを隣に立たせ、セレスティアに告げる。

「君のような冷たい女を、王妃にはできない。婚約を破棄する」

家族も、貴族たちも、誰も彼女を庇わない。
妹は涙を浮かべながら、「お姉様、ごめんなさい」と王太子の腕に寄り添った。

だが、セレスティアは泣かなかった。

その日の朝、亡き王妃の遺言状が正式に開封されていたからだ。

そこに記されていたのは、王妃基金と王宮会計監査権限を、すべてセレスティアに託すという内容だった。

彼女を追い出せば、王宮は回らない。
その事実を知らない王太子たちは、妹に「お姉様の仕事くらい簡単」と引き継がせる。

けれど三日後。
地方救済費は止まり、外交文書は滞り、王太子は演説原稿すら用意できず、妹の茶会予算は国庫を食い潰し始めた。

そんなセレスティアに手を差し伸べたのは、冷徹と恐れられる王弟宰相カイン。

「君が奪われたものを、すべて取り戻そう。国ごと、私が君を守る」

婚約者も、家族も、居場所も奪われた公爵令嬢。
けれど彼女の手には、亡き王妃が遺した帳簿と、王宮の闇を暴く証拠があった。

これは、虐げられた有能令嬢が、静かに王宮を裁き、自分の価値と本当の愛を取り戻す物語。
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