婚約破棄された算術聖女、冷徹宰相に拉致される。救済という名の監禁生活は、あまりに甘美で逃げられません
「あと、三年……。この国は、物理的に崩壊する」
かつて「算術聖女」と称えられたエルナは、高官の不正を暴いたことで「無能」の烙印を押され、地下書庫へと放逐された。婚約者である皇太子からも「数字しか愛せない不気味な女」と罵られ、婚約破棄を突きつけられる。
孤独な書庫で絶望的な帝国の未来を計算し続けるエルナ。しかし、そんな彼女の前に現れたのは、皇帝をも掌で転がす若き天才宰相、アルベルト・フォン・クロムウェルだった。
「君のその美しい瞳は、この国の終わりを映している。――今日から君は、私のものだ」
拉致同然に連れ出された先は、豪華絢爛な「鳥籠」。アルベルトはエルナの才能を唯一認め、彼女を辱める者たちを冷酷に排除していく。だが、彼が求めるのはエルナの頭脳だけではなかった。
「君を失えば、私の世界は死に絶える。君は、私だけの数式だ」
冷徹な支配者の顔を脱ぎ捨て、狂気的なまでの独占欲を露わにするアルベルト。
救済という名の甘美な監禁生活の中で、エルナは今まで一度も解いたことのない「愛」という名の未知の数式に向き合うことになる――。
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