私だけを愛してくれたなら、それだけで。

大層美しく聡明でありながら、女だというだけで継承権はない王女。

王女の使い道等、国の政略の駒として嫁ぐ事だけ。

幼い頃からたくさんの婚約者候補がいる王女。

政略結婚だとしても、候補の中の誰かと思いを通わせて結ばれたいと思った王女。
候補たちとしっかり向き合って接するうちに、その中のひとりに好意を抱いた。

分かり易い好意を示した途端、婚約者候補から相手が外される。

それを何度か繰り返したある日。

王女はとある条件の者でないと婚約は絶対にしたくないと話す。

そして王女の婚約者として選ばれたのは――――


ひょろひょろと背だけは高く、折れそうな程に細い身体と手足、視力が悪い為分厚すぎるメガネをかけ、不健康そうに青白い顔色をしたルカリオン・コルベール公爵令息だった。


果たして公爵令息は王女の願いを叶えることが出来るのか。
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