北境界観測録
北――そこは、ただの方角ではない。
世界の継ぎ目がほころび、“向こう側”が滲み出す境界だった。
北境界防衛線に配属された一人の少年は、
獣とも、人ともつかない異形と戦う最前線で、
白い糸を操る謎の存在――アトラと出会う。
だが彼女は、味方でも敵でもない。
人間と“向こう側”が混ざり合って生まれた、境界の例外存在。
やがて少年は、“門”に呼ばれ始める。
空は割れ、異形の群れが押し寄せ、
そして世界は再び、崩壊の淵に立たされる。
それでも彼らは戦う。
失われた過去のために。
守りたい今のために。
そして――まだ続く未来のために。
これは、観測の記録。
世界のほつれを、ひとりの少女が縫い止めた、最後の戦いの記録。
※この小説はフィクションです。現実の団体、組織、人物とは一切関係がありません。
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