強面騎士様が、魔獣の着る極上のニットにメロメロなのですが、溺愛の矛先がだんだん私に向いていませんか!?
――ねえ、知ってる? 冷たい鎧じゃ、魔獣の心までは温められないんだよ。
王都の裏通りにある、あたたかな明かりの灯る編み物工房。
そこは、魔獣たちが「本当に着たい服」を作ってもらえる秘密のお店。
手先が器用な職人・ツムギと、その肩でいつもフワフワと眠る相棒の白モモンガ・ウール。
「うちの子、既製品の防具を嫌がって暴れるんだ……」
そんな悩みを抱えてやってきたのは、近衛騎士団の凄腕として知られる、超がつくほどの強面騎士・ガルド。
ピリついた雰囲気を纏う彼だったが、ウールと一緒に仕上げた特製のニットを愛獣に着せた瞬間――。
「きゅ……っ!」と魔獣がとろけるように甘え出し、それを見たガルドの表情も劇的に崩壊。
すっかりニットの虜になってしまった。
それからというもの、ガルドは毎日のように工房へ通い詰め、魔獣だけでなくツムギの淹れるお茶や手仕事にも目を輝かせるように。
……あれ、魔獣の服のオーダーだったはずなのに、なんだかこの騎士様、私への溺愛が隠しきれていなくない!?
モフモフな相棒と紡ぐ、世界で一着の温もりと、不器用な騎士様との甘やかな恋の物語――いよいよ開店です!
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