【完結】縁因-えんいんー 第7回ホラー・ミステリー大賞奨励賞受賞
子供を亡くし、自宅療養中だった週刊誌の記者芙季子は、真相と動機に惹かれ仕事復帰する。
二人が抱える問題。親が抱える問題。芙季子と夫との問題。
たくさんの問題を抱えながら、それでも生きていく。
実際にある地名・職業・業界をモデルにさせて頂いておりますが、フィクションです。
R-15は念のためです。
第7回ホラー・ミステリー大賞にて9位で終了、奨励賞を頂きました。
皆さま、ありがとうございました。
読了しました。
読み終わってみると、なるほど、それでタイトルが「遠因」なのかと納得できるものでした。
ネタバレ防止でいろいろぼやかして書きますが、自らの怨恨によってそこまでしてしまう「彼女」の執念には、どこか恐ろしいものを感じます。
修復不能だったその関係性を、つないだのが娘だったというのは、皮肉でもあり美しくもあるのかなと。
読み応えたっぷりの上質なヒューマンドラマとミステリー、素晴らしかったです!
人物造形、事件の背景、ストーリー…すべてにおいて説得力の高さが圧巻でした。
このキャラクターであれば、この事件の背景がこうであったのもうなずける、こう行動するのもうなずける…そうすんなり思えるのは、人間を描き出す筆者の筆力と観察眼の鋭さゆえでしょう。
芙季子の記者としての誇り、矜持、そして抱える苦しみの生々しさ。脇を固める友人や先輩、パートナー、事件の当事者たちの姿。皆唯一無二の魅力にあふれています。
ただ描写力が高いのではなく、筆者には人の苦しみ悲しみ、愛情のあり方を「解き明かしたい」という強い思いがおありなのではないか、と僭越ながら感じます。
だからこそ、もっとも身勝手で横暴と思われるキャラクターであっても、決して見捨てず、切り捨てず、その心の繊細な動きまで描き出してしまえるのではないかと思いました。
生身の人間に対するのと同じくらい敬意を持って、一人一人のキャラクターを描く姿勢には感嘆を覚えます。
芙季子の胸をえぐるような悲しみと葛藤と、二人の少女による衝撃的な事件の顛末。
両者を巧みに交錯させつつ、綾のようにひとつの物語へと収斂させる筆力の見事さ。本当に鮮やかでした。
爽やかさとあたたかさが余韻となって心に残る物語でした。
豊かな読書時間を過ごさせていただきました。ありがとうございます!
面白かったです!
女子高生の事件を通して、主人公の抱える痛みと傷に向き合うダブルプロットがお見事でした。
特にお墓参りのシーン、「生まれてこなかった我が子に何をお供えすればよいか分からない」というシーンが切なくてたまらない気持ちになりました。
何かしてやりたいのに何もできない……母親である芙季子さんにはもっともつらいことだろうと思います。
登場人物みんなが、少しずつでも一歩ずつでも、前を向いて歩いていけて本当によかったです。
連載お疲れ様でした!
一章まで読みました。
女子高生二人の殺人未遂(?)事件から、始まる物語。
主人公芙季子の過去。事件に巻き込まれた女子高生二人の周辺。ミステリー要素のあるヒューマンドラマといった感じなのかなと。
あの日、二人の間で何があったのか。真相を追いかけたくなるように、情報がうまく配置されているのが印象的でした。
「縁因」というタイトルとどうつながってくるのか、楽しみですね。
タイトルの通り、複雑な人間関係が描かれている作品です。
ミステリーの中に衿乃さんお得意のヒューマンドラマ要素が入った、お得感のあるお話になっています!
殺人未遂事件の行く末も気になりますが、主人公の過去や夫との関係もこの物語を面白くさせているポイント。
続きが気になります✨