境怪異譚<さかえかいいたん>
怪異譚とはどこからくるのか。人の噂か、伝承か、口伝か。
七不思議や怪談、逸話、噂話。人々の間で語り継がれるものはいくらでも、どこにでもある。
今日もその大学で学生たちが口にする。
あの教室には自殺した学生がいまだにいる。
この木の下で告白をすれば結婚ができる。
裏の門から夕五時ぴったりに出ると財布を落とす。
眉唾な話はいくらでも。
ねぇねぇ、きいた? ねぇねぇ、これ知ってる?
口元に手を寄せる人々の口から様々な逸話が繰り広げられる現代。
そういえば知っているか、あいつ、幽霊の声が聞こえるらしい。
今年になって、また一つ噂話が増えていた。
渦中の人物は境初(さかえ はじめ)。この世とは違う世界に足を踏み入れ、その境界で力に翻弄される青年は、なにを見るのか。
「ねぇ、きみ、本当に幽霊の声、聞こえるの?」
そう、怪異譚はいつだって好奇心から始まる。
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今日もその大学で学生たちが口にする。
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眉唾な話はいくらでも。
ねぇねぇ、きいた? ねぇねぇ、これ知ってる?
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そういえば知っているか、あいつ、幽霊の声が聞こえるらしい。
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