短編集『サイテー彼氏』
今まで書いてきた恋人同士や夫婦にまつわる短編で、「こいつはないわー」という男が登場するものだけを集めてみました。
ちょっと間が悪いだけだったり、女性の方にも問題があったりと、最低!と糾弾するほどでもない人も含まれますが、そこは読んだ方の捉え方次第です。
結構読んでいただいたものも、さっぱりだったものもあります。
そのまま再公開ではなく、大筋が変わらない程度のリライトや修正はされていると思いますので、新しい読者の方はもちろんのこと、一度読んだ記憶があるという方も、ぜひのぞいてくださいませ。
単発で公開したVer.は、残っている場合と非公開になっている場合がありますので、ご了承ください。
ちょっと間が悪いだけだったり、女性の方にも問題があったりと、最低!と糾弾するほどでもない人も含まれますが、そこは読んだ方の捉え方次第です。
結構読んでいただいたものも、さっぱりだったものもあります。
そのまま再公開ではなく、大筋が変わらない程度のリライトや修正はされていると思いますので、新しい読者の方はもちろんのこと、一度読んだ記憶があるという方も、ぜひのぞいてくださいませ。
単発で公開したVer.は、残っている場合と非公開になっている場合がありますので、ご了承ください。
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
✿ 私は夫のことが好きなのに、彼は私なんかよりずっと若くてきれいでスタイルの良い女が好きらしい
累計ポイント140万ポイント超えました。皆さま、ありがとうございます。❀
結婚後、2か月足らずで夫の心変わりを知ることに。
結婚前から他の女性と付き合っていたんだって。
それならそうと、ちゃんと話してくれていれば、結婚なんて
しなかった。
呆れた私はすぐに家を出て自立の道を探すことにした。
それなのに、私と別れたくないなんて信じられない
世迷言を言ってくる夫。
だめだめ、信用できないからね~。
さようなら。
*******.✿..✿.*******
◇|日比野滉星《ひびのこうせい》32才 会社員
◇ 日比野ひまり 32才
◇ 石田唯 29才 滉星の同僚
◇新堂冬也 25才 ひまりの転職先の先輩(鉄道会社)
2025.4.11 完結 25649字
【完結】話したことがない距離
高校時代、
クラスにいながら一度も言葉を交わさなかった彼女がいる。
明るくて、輪の中心にいて、
自分とは住む世界が違うと思っていた存在だった。
ある日、思いがけない場所で再会する。
声をかける理由も、立ち去る理由も、どちらも見つからないまま、
二人は同じ空間に取り残される。
会話はぎこちなく、沈黙は長い。
それでも、彼女の何気ない一言や視線が、
忘れていた時間と感情を少しずつ呼び起こしていく。
これは恋が始まる話ではない。
けれど、
話さなかった過去と向き合ってしまった一瞬を描く物語。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
朝ごはんの、その先に
三十歳を目前に、三年付き合った恋人に
「結婚は考えられない」と別れを告げられた佐伯未央。
失恋の翌朝、泣き腫らした顔で会社へ向かおうとした彼女を迎えたのは、
隣の部屋から漂う味噌汁の匂いと、無口で少し不愛想な隣人・朝比奈朔だった。
出版社に勤める朔は、整った容姿とは裏腹に、毎朝ちゃんと味噌汁を作るような人。
「ちゃんと食べてるか、気になる」
押しつけるでもなく、踏み込みすぎるでもなく、
ただ静かに差し出される優しさに、少しずつ救われていく未央。
失恋の痛みが薄れていく頃、気づけば心は、
“隣にいるのが当たり前になってほしい人”へと向かっていて――。
朝ごはん、味噌汁、おかえり、ただいま。
派手じゃない。
でも、ちゃんとあたたかい。
これは、大人になったふたりが
静かな毎日の中で見つける、じんわり甘い恋の物語。