自動販売機は、だれがつくる?
「自販機なんて、どれも同じ。どうせ機械が勝手に作ってるんでしょ?」
夏休みの調べ学習を早く終わらせたくて、ぼくはしぶしぶ、自動販売機の工場へやってきた。写真を撮って、もらった紙を貼れば、それで宿題は終わり――そのつもりだった。
ところが、工場の中は、ぼくの知らない世界だった。空を飛ぶ二トンの鉄。溶接ロボットに動きを教える人。冷たさをにがさない魔法瓶みたいな壁。たった一円玉が合わないだけで、何人もが十分以上かけて探す試験室。そして、海のそばでもさびない、たった一台のための自販機。
見学のはじめに、案内の佐伯さんは、ふしぎな質問をした。
「自動販売機は、どこから自動販売機になると思う?」
その答えを探すうちに、ぼくは気づいていく。毎日見ていたあの箱の後ろには、顔も知らない、たくさんの人の仕事がつながっていることに――。
ものづくりの現場を、子どもの目線でいきいきと描く、お仕事応援ストーリー。
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