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第五章〜外伝〜 カルデア学園の3年間 高等部編

第百十四話 怒らせてはいけない人

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エイト「と言う訳なんだけど」

エイトは両親に今までの事を全て話した
アイ達が変わった事
ミュウ達と出会った事
カイトと敵対した事
前世の記憶を持っている事
女神の事
この世界の事

最初は信じられない顔をしていた両親だったが
今アイ達がいない事
ミュウ達との関係性
カイトに対するヘイト感
前世の記憶を持ってるが故の知識
英雄と魔王の能力
世界の厄災について

等、核心につく言葉もあった為信じざるを得なかった

母「にわかに信じがたいわね」

エイト「そう思うのが普通だよ、もし立場が逆だったら精神病院に連れて行くもん」

父「そんな事がわかっていながら話すと言う事は、嘘ではないんだな?」

2人に詰め寄れるエイトだが
修羅場をくぐってきたエイトにとって緊張も何もない

エイト「父さんと母さんを騙すメリットがわからないよ」

それもそうだ、ここで騙した所で意味はない
強いて言うならカイトについてだけだ
(嘘は言っていないがもし騙すならと言う意味)

ミュウ「それに私達の関係性を見てくだされば、演技ではなく本物であると理解してくれるはずです」

そう言ってミュウはエイトにキスをする
しかも唇に舌を入れて
静かな空間な為、水滴音が辺りに響き渡る

シルフィ「そんな事をする必要ありますか?」

ミュウ「私の愛は本物だと証明しないと」

アリアン「だからってここでするなよ」

そんなもの先程の母親との会話でほぼ確定わかっていた事だ、それなのにやったのは
ただ単にエイトとキスしたかっただけだろう

母「ふふふ、熱いわねぇ」

父「母さん」

母「ふふ、そうね…今はそれどころではないわよね」

ミュウ「?」

どう言う意味だ?そう思ったミュウだが瞬時に理解する

母「私達の可愛い娘達を滅茶苦茶にした勇者に御礼参りしなくちゃ♪」

エイト「母さん、やめてね、そんな事をしたら捕まるから」

父「母さん、気持ちはわかるが堪えてくれ、相手は勇者だ、条件が揃わないと出来ないよ」

アリアン (殺る気満々だわ)

それもそのはず、確かにエイトは殺されそうになった事で、アイ達に対する思いやりは減っているが両親は幼い頃からずっと育ててきたのだ

そんな可愛い娘達が、カイトのせいで滅茶苦茶になっていると知れば怒らずにはいられないだろう

ミュウ「エイト、やっぱり「めっ!」…みゅ」

エイト「母さんもミュウ達も、彼奴のせいで犯罪者というレッテルを貼られるのは嫌なんだ…気持ちはわかるけど、耐えてくれ」

父「母さん、エイトの言う通りだ、そいつのせいで俺達の人生が終わったら喜ぶのは彼奴だぞ?」

その通りだ、よく復讐の為ならとか言うが
その復讐も自己満足では駄目だ
相手がそれによって今後の人生を大きく変える(悪い意味で)事がなければ己の人生を捨てる意味はない

やるなら徹底的にやらなければならない
よく復讐は復讐を生む等
復讐した所で残るのは虚無だとかを
並べる偽善者がいるが、それは嘘だ

母「…そうね我慢するわ」

ただ、と一言置いて

母「エイト、覚えておいて、親はね、子供の為なら鬼も悪魔にもなれるのよ?」

エイト「母さん…」

母「貴方はどうでも良くても私達は許せないわ、確かにエイトに対する仕打ちは許せないけど、そもそもの元凶はその勇者なんだから」

父「それについては俺も同感だ、例え血の繋がっていないと言われても俺達の娘である事に変わりはないからな」

そう両親は言う
エイト自身、思い入れはあまりないが
助けたいと言う気持ちがあるのも事実だ
例えどんな事をしようとも、彼女達も被害者の1人には変わりないのだ

そんな複雑な気持ちを抱くエイトだが
久しぶりに両親に会えた喜びもあり
その後は特に当たり障りのない話が続いた
——————————————————————
処女作の様な屑キャラと言われたくないけど
平気だよね?
エイト君、まとも(は?)だよね?

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