だれ、だっけ
寝る前、鏡の中の自分に「お前は誰だ」と問いかける――最初は冗談だった。でも、ある夜を境に“鏡の私”がズレ始める。まばたきしない、微笑む、喋る――こちらの意思を無視して。じわじわと蝕まれていく“自分という実感”。記憶は薄れ、日常は侵食され、いつしか“私”は、鏡の中に立っていたはずの“それ”と入れ替わる。
だが誰も気づかない。
誰もが“目”だけでしか人を見ていないから。
壊れたのは自分か、世界か。
――次に入れ替わるのは、あなたかもしれない。
だが誰も気づかない。
誰もが“目”だけでしか人を見ていないから。
壊れたのは自分か、世界か。
――次に入れ替わるのは、あなたかもしれない。
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