女嫌いの死に急ぎ公爵が唯一愛した人は、呪いで犬の姿に変えられた余命100年のエルフでした。

女性に対してトラウマを抱えているノイティ公爵家の若き当主ジーニアスは、友人の頼みでお見合いパーティーに参加するも、過去のトラウマから女性に対しての嫌悪感を拭えずに気分が悪くなると、会場を出た。

3年前、死に際に立たされたとき、ジーニアスは喜んで死を受け入れるつもりだった。
たまたま足を踏み入れた"エルフの森"……そこで出会った、エルフの女性に命を助けられた。
助けを乞うたわけでもないが、生まれて初めて、自分に向けた涙を流してくれた人に、もう一度会いたいと願った。だけど、何度かエルフの森に足を運んだが、彼女の姿はなかった。

あの森の匂いに気分が癒されると、今日も、ジーニアスは彼女を探しにエルフの森に向かった。

そこには、行き倒れた犬が一匹いて――その正体は、ジーニアスを助けたエルフの女性、シャルロットであった。
呪いで姿を犬に変えられた彼女は、余命100年の人生を犬として過ごすことに戸惑い、途方に暮れていたが、ジーニアスに拾って助けてもらうと、己の余生の目標を立てた。

「彼が幸せになる手伝いをしたい」と。

女嫌いの公爵と、犬(ポメラニアン)人生を送ることになったエルフが愛を育むお話。


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