悠遠の丘で
とある国には古来より、消えゆく魂を慰め、浄化する役割を担う人々がいた。
起源は神話といえるほど遠い昔だが、いつの時代からか彼らは「天還師」と呼ばれるようになる。
溟流の本家の息子・千幡(ちはた)は心の優しい聡明な青年だ。
心の優しさ故に怨霊にたぶらかされ、危うい目に遭うこともしばしば。
しかし父に勧められたことを契機に、十六になった年、役所お抱えの天還師として勤め始める。
千幡の適正に合った仕事は充実しており、彼の人生において最も平穏な時間が訪れていた。
しかし、そんな日々も突然の部署異動により早々に終わりを告げた。
様々な天還師との出会いは千幡の運命を大きく動かし始める。
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