優しいあなたは、残酷な嘘をつく。
「いじめられる方にも問題がある」
そんな戯言は、いじめるクズが自分を正当化するための見苦しい言い訳だ。
あるいは、どんな正論も否定したがる無責任な傍観者の的外れな中傷だ。
現に、私は一年以上も理不尽にいじめられている。
同級生にも担任にも見捨てられ、なんの合理性も生産性もない陰湿ないじめによって苦しめられている。
耐え切れなくなった私は、自殺を図って無意識に迷い込んだ樹海の中でスクールカウンセラーの青年、春原大晴と出会った。
彼に身の上を話したことで、もうちょっとだけ生きる力を取り戻した私は、気づけば毎日彼に会いに行っていた。
彼との他愛のない雑談や、いじめていた奴の不可解な事故死によって、私は徐々に絶望の淵から這い上がり、将来の夢や尊敬する人を見つけることができた。
しかし――ようやく手にした平穏が、憧れが……ある日突然、消え去った。
ずっと続いて欲しいと願った日常を失い、私が選んだ道は…………。
地獄から私を救った偶然の出会いと、切ない別れの物語。
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