「愛さないでください」と契約したら、氷の公爵様に毎朝求婚されるようになりました
「私を愛さないでください。一年後、ご迷惑をかけずに出ていきますので」
伯爵家の帳簿も領地の雑務も、十年間ひとりで回してきたエレノア。それでも婚約者には「華がない」と捨てられ、相手は妹に変わった。家族は彼女を引き留めもしない。
行き場をなくした彼女が結んだのは、触れたものを凍らせる「氷の公爵」との一年限りの契約結婚。条件は報酬と離婚の自由、そして彼女が自分から足した一行だけだった。
ところが翌朝、公爵は真顔で言う。
「愛するなとは書いてある。求婚するなとは書いていない」
それから毎朝の求婚が始まった。
「本日もお断りいたします」
断り続ける彼女と、一日も欠かさず求婚する公爵。侍女長の記録帳に回数が積み重なる中、エレノアは調律師としての才能を開花させていく。
愛されることが怖かった令嬢が、自分の意思で幸せを選ぶまでの一年間の物語。
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