同居契約、第七条――恋愛禁止。なのに、私を嫌いなはずの同期が溺愛してきます
「口約束は信じない。書面にすれば、誰も傷つかない」
大手不動産会社の法務部で働く真柴紗月、28歳。住んでいるマンションが建て替えで立ち退きになり、行き場を失った彼女に手を差し伸べたのは、よりによって同期の久世怜司だった。
誰にでも愛想がいい営業部のエースなのに、なぜか紗月にだけ冷たい男。入社以来、お互いに嫌い合ってきたはずの彼が、「部屋なら余ってる」と言う。
背に腹は代えられない。紗月は条件として、全十二条の同居契約書を突きつける。家賃は折半。私室には入らない。社内では秘密。そして第七条――恋愛禁止。
ところが同居が始まると、怜司は当番でもないのに夕食を作り、雷の夜には暗闇で手を握り、熱を出せば何も言わずに看病してくれる。
嫌われているはずなのに、どうしてそんなに優しいの?
紗月はまだ知らない。怜司が署名の日、自分の控えにだけ書き足していた、小さな一行のことを。
契約書のプロと、7年分の片想いを隠した同期。恋愛禁止から始まる、一年間の同居ラブストーリー。
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