後悔と不安を取り戻す旅

ジェドとニーナとイリスの三人は村で唯一の「子供」達。
大人はあの日以来ーーー協会に司祭様がやってきてからーーー働くことをやめ、新しいことを恐れ、毎日唯々笑って過去の自慢話にとりつかれているみたい。
十年前のあの悲惨な出来事を忘れたのではなく、まるでなかったかのように。
25の誕生日を迎え司祭のもとへ行ったジェドも、返ってくると大人の様に豹変していた。
司祭は成人を迎えている人間から、過去の「コウカイ」と未来への「フアン」を抜き取っていた。

後悔と不安を抜かれた大人達。過去の栄光と未来への希望だけをもち笑い続ける大人達。
大切な事を無かったかの様に過ごすこの村をもとに戻すために、ジェドとニーナは旅に出る。


一見幸せそうに見えるこの世界に、「このままではいけない」と立ち向かう、そして後悔と不安を取り戻すことが「正しいことなのか」を見つける旅。
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