薬師のニケと精霊の王

精霊の病気を診断する薬師(くすし)の見習い少女ニケは、
身長が小さいのと魔力が無いことが悩み。
薬所(やくしょ)に住む子どもたちには、魔力が無いことで馬鹿にされ、
一番古株にもかかわらず、どんどんと成績を追い抜かれていってしまう。

しかし、ニケには秘密があった。それは、薬師に必要な魔力を持たないのに、
ニケには精霊を見て、話す謎の力があったのだ。

そんなニケがある日、友達の精霊と話していると、そこに現れたのはニケと同じく精霊の姿を見たり話したりできる見たこともない旅の青年。
青年は、伝説の生き物である、竜を探す旅をしていた。

そんなある日、薬所の年長者が見つけた謎の手紙によって、師匠の遺言の元にニケは村をでて、世界へと旅に出ることに。

何の力も持たなかった少女が、自分の力に気づき、そしてその力をどう使うかに悩んでいく一方で、ニケの力に気づいた周りが、彼女を利用しようと動き始めて行く。

ニケは憧れの竜を見つけて、立派な薬師になることができるのか。自分に持て余す力を持った時、人はどういう選択をしていくのか。

芯の強い少女の、精霊と成長をつづった物語。


※注意※ 2020年執筆作品

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