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第6章 魔法学園入学編

107話 自己紹介

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「「「「「「「「「「……」」」」」」」」」」

 さっきまでなぜかチラチラと私達のことを見てた男性陣も。
 ツンデレを発揮したミラさんを筆頭に喜んでいた女性陣も。
 クラスメイト達全員が唖然とマリア先生を凝視して、ざわついていた教室が静まり返ってるけど……

「うんうん」

 まぁそんな反応になっちゃうよね。
 なにせマリア先生はこのオルガマギア魔法学園の学園長にして、魔導学園都市王国を統べる女王。

 そして!  伝説に語られる大英雄が1人、全ての魔法使いの頂点に立ち、魔法に携わる誰もが憧れる大賢者様だもん!!
 私はお兄様が賢者の1人でマリア先生の弟子だった関係で面識があるけど……

 普通の新入生にとって大賢者マリア様はまさしく雲の上の憧れの人物!
 マリア先生と面識がある私だってマリア先生が担任ってことにびっくりしてるんだし、他のみんなが驚かないわけがない。

「ふふっ、では皆さん席に着いてください」


 パチン!


「「「「「「「「「「っ!!」」」」」」」」」」

「おぉ~」

 マリア先生が指を打ち鳴らした瞬間。
 唖然とマリア先生を見てたクラスメイト達のうち、自分の席を離れてた人達が自身の席に強制転移させられた!
 さすがはマリア先生、見事な手腕だわ!!

「う~む」

 けど……まさか、このクラスの担任の先生がマリア先生だったとは。
 そういえば、入学式で別れ際にまたあとでっていってたけど……

「ふふっ」

 なるほど、こういうことだったのか。
 今こっちを見てサプライズが成功したって感じの顔でウィンクされたから間違いない!

「では皆さん、少し用事があって遅れてしまったけれど……今よりオリエンテーションを始めます」

 オリエンテーション?

「この学園における注意事項などは生徒会長のカミラから説明されたでしょうから、それは省いて……次は自己紹介と入学試験の結果発表よ」

 ふむ、さっきフィルもサラッといってたけど入学試験の結果発表?
 自己紹介はわかるけど……上位10人までは入学試験の結果を席次と一緒に発表されてるとはいえ、個人情報でもあるわけだし、わざわざ発表する必要があるのかな?

「我が学園では魔法の知識、技術云々以前に第一に己の実力を知る事に重きを置いているの。
 そして、その次に共に学ぶ事になる貴方達の学友。
 ライバル達の力を知り互いに尊重し合い、時には支え合って生徒達自身で成長する事を理想としているわ。
 この学園内では外での身分と完全に切り離されるのはそのためね」

 なるほど……つまり、ここで入学試験の結果発表を行なって、現時点での自分とクラスメイト達の実力を知るってわけか。

「では早速、新入生総代のソフィアさんから入試結果順に自己紹介をお願いできるかしら?」

「ふふっ、わかりました」

 昔からソフィーちゃんって呼ばれでたからマリア先生にソフィアさんって呼ばれるとなんだか新鮮だわ~。

「じゃあ、ソフィアさんは前に」

「はい!」

 むふふっ!  入学式ではマリア先生に、さっきは生徒会長のカミラさんが転移魔法を披露してくれたし……私も新入生総代としてちょっとすごいところをクラスのみんなに見せつけてやるわっ!!
 優雅に席を立って……

「っと」

 次の瞬間には教壇の前に転移っ!

「「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」」

「こほん、では改めて……はじめまして、新入生総代のソフィアです!
 えっと……その、気軽にソフィーって呼んでくれると嬉しいです。
 みなさん、よろしくお願いします!!」

「「「「「「「「「「……」」」」」」」」」」

 あ、あれ?  ちゃんと優雅に一礼したのに反応がない……

「ふふっ、ソフィーちゃんの入学試験の結果だけど……実はこのクラスにも他に何名かいるけれど、ソフィーちゃんは推薦入学者で入学試験が免除されているわ。
 推薦者は私、魔力量は1280万で歴代一位よ」
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