文明が終わった世界で、僕たちはようやく生きることを知った〜競争社会に疲れた二人が、廃墟の街で見つけた本当の幸せ〜
正体不明のウイルスと核戦争により、文明が崩壊した。感染者はコールドスリープ状態に陥り、人類の大半が活動を停止する。生き残った人々の多くは「安全圏」へ移住したが、受験競争と就職活動に疲れ果てていた「僕」と藍は、廃墟と化した街に留まることを選ぶ。
雪に覆われた街で、缶詰を探しながら惰性で日々を過ごす二人。目標も、評価されることもない世界で、彼らは次第に雨音や雪の美しさ、生きている実感そのものに気づき始める。
やがて一匹の野良犬との出会いをきっかけに、二人の生活は少しずつ変化していく。畑を耕すこと、誰かと出会うこと、小さな命の営み――競争社会では見失っていた「生きること」の意味を、終わった世界で探し始める。
「生き残ってしまった」と感じていた二人が、何もない廃墟の中で「生き残ってよかった」と思えるまでの、静かで深い再生の物語。
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