男装大正浪漫〜堺の街に香る恋と茶香譚〜
千里(せんり)は京都宇治の山奥で一人、静かにお茶を愛でて暮らしていた。そこに着物に桐紋を背負った人達が訪れ無理矢理、大阪堺に連れて来られる。
隙を見て逃げ出す千里。長い髪を切り捨て、男装をして堺の街を疾走する。
そこで堺の納屋集。豪商の次男坊。藤井澪(ふじいみお)と出会う。
澪は金髪に碧眼。なのに関西弁を流暢に喋る人物。そして澪はいきなり千里を見て──。
「僕が貰い受ける」
と言い出した。
さらには匿うことを条件に近日、豪商達が集まるお茶会が開かれる。
その主催は澪の兄。藤井臣(ふじいおみ)
澪は臣に何やら確執があるようで……そのお茶会を無茶苦茶にして来いと言い出し、戸惑う千里。
千里はお茶の道を大切にしている。それ故にそんな条件は飲めない。
千里は思案して、なんとかお茶会を守るため。そして追手から逃げる為に「お茶会を無茶苦茶にします」と、表面上は澪の提案に乗り。澪の家に着いていくのだった。
藤井兄弟の確執。
千里の祖先。
桐紋の追手。
幾つもの縁が絡みながら、堺を舞台に男装したヒロイン千里がお茶に恋に奔走する大正浪漫物語。
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