残響は夏に消え
「あんたは、一体誰なんだ……?」
登山中の事故に遭った恋人が、帰って来た。
「生きているのが不思議だ」と医者に言われるような酷い怪我からの生還に、初めは喜んでいた佐々岡春弥だが、恋人のケアをしながら過ごすうち、徐々に拭い切れない違和感を覚え始める。
ありえない事だと分かっていても、脳裏を掠める予感があった。
今、隣に居る男は、本当に自分が愛した人なのだろうか。
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