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第2章事前対策
王族会議で悪役令息がやばい奴な事を知る
《ある外交官side》
私はある外交官だ。一応王族との血縁関係はある。
自分は最近ウェルネ公爵家の名を良く耳にするようになった。先日は隣国の経済危機になる可能性等々を指摘されて提示された資料と申し出内容に驚かされた。
その時はプラスの話だが今回は違う。
何年ぶりだろうか、王族会議が開催された。王族の血縁者が集まり議決をとるのだ。これはどう言う時に開催されるかと言うと、身内が反逆罪に問われる時に開かれる。今回は身内が他国を支援し裏切り行為と疑わしき行動を行った事が発覚したと言う。
今回、議題に上がったウェルネ公爵家は、広大な土地を与えられているものの年々高齢化と人口減少の一途を辿り、特段目立った領地運営の功績もない。初代皇帝の産んだ子供に与えられた領地で、要するに遠い昔に王家の血が入っているだけで一見無害の田舎物なイメージに近い。
だが一方で、代々その容姿は美しく、むしろ無害な公爵位持ちというのも魅力的な面もあるので伴侶になりたい者は後を立たなかった。
そんなウェルネ公爵家の不祥事。仮にも王族の血が入る身内の不祥事。
と言っても、それは1人の使用人が画策したものだそうだけれど。ただ、期間が長かった。事実上、ウェルネ公爵家が10年の間、他国の王家に支援していた事になるのが痛いとこだ。
だが事態発覚後、速やかな報告もされ、ウェルネ公爵自体は関与していない証拠もあり、それでも事態を重く受け止めた公爵自身は「責任を取って、自分は早々に引退し、爵位を息子に譲ります。」とまで申し出た。
あの現役の年頃、しかも子供は未成年なのに爵位を譲り隠居など、きっとプライドは深く傷付いただろう。貴族でこの痛みの分からぬ者は居ない。
発覚後の対処も悪くなかったし、ウェルネ公爵当主自身が責任を取るとまで言っており、反逆の疑いと言っても他国…小国の金のない王家への資金援助…。大袈裟にそれを罰しても身内のスキャンダルになり王族全体の恥にもなるので、
今回は罰金と厳重注意の罰則なしで良いのではないかと思うし、そこで本来落ち着かせるだろう。
だが、人の不幸は蜜の味と思う輩もいた。
王族A「でも、ウェルネ公爵家名義で多額の資金を他国に援助したのだろう?その金は少なからず他国の軍設備資金になり得る…痛ましいがこれは…今後を考え、キチンと罰して罪人処分にする必要があるのでは?」
ニヤニヤ
王族B「そうだなぁ…しかもウェルネ公爵家は脱税もしていたと言うではないか。」
ニヤニヤ
こう言う輩もいる。身内の恥であり、自分の恥になり得ると言うのに嬉しそうな事だ。嘆かわしい事にこのA・B以外にも数人は内心ニヤニヤしながら話を聞いているのがわかる。
私はあまり事を荒立てたくないのもあるし、こう言うのに関わりあいたく無いので、深いため息をついて成り行きを見ていた。
ー・すると、一際目を引く見目の、まだ齢12・3であるアウステル公爵家当主が司会進行役に目配せをして発言権を促した。
これには少し驚いた。
アウステル公爵は代々王族の中でも一際目立つ存在で、王家との血縁関係も色濃く、精霊の加護により常に領地が栄えている。
神聖な精霊を宿す者として神殿での発言力もあり、容姿も恐ろしく美しい。別格視されているのもあり、こうした王族会議に参加せずとも許される。
争いが基本嫌いとも聞くし、だから今回のような会議には参加しないだろうと思っていたので、皆アウステル公爵の言動に注目が集まる中、アウステル公爵は口を開いた。
「まだ、社交界でお披露目も済んでおらず知らない方々も多くいらっしゃるとは思いますが。
ウェルネ公爵令嬢、ライザ・クライスはわたしの婚約者です。」
これには、会場が騒めいた。
アウステル公爵家は代々政略結婚をせずとも立場が盤石故に敢えて幼い頃から婚約する事はなかった。
お相手は男爵位から縁のある王家。場合によっては平民(養子縁組で一度貴族にはするけど。)の中から好みの女を見つけて結婚を済ませていると言う一面を持つ。
要するに恋愛結婚を常としてきた国内唯一の貴族。(結果的には会う頻度が多いので王家との婚姻が多くなった。)
王宮と神殿両方での権限が強い故に貴族だと言うのに自由恋愛に近い状態が許されてしまうと言うか、それでも困らない。
なのにそれがまだこの幼い歳からわざわざ婚約者を設けていたのだ。
何故それが敢えて縁もゆかりも無いウェルネ公爵家なのかは分からないが。
交流があるなど聞いたこともないし、両家の親は相入れる間柄にも見えなかったのに。
(まだご年齢も幼く先日あの様に親御様を亡くされ、…公爵になり、不安なのだろうか?そこにウェルネ公爵がつけ込んだとか?)
私以外の王族でもそう思い至った者がいたらしく、急なチャンスに司会も無視してアウステル公爵に売り込みをはじめる輩が数人出てきた。
王族C
「そ、それは!折角婚約して落ち着かれた所に災難でしたな、さぞアウステル公爵も不安でしょう?
ウェルネ公爵令嬢は今回の件で犯罪者の娘となりかねません。
どうですか?我が娘も大変美しく…」
王族D
「そ、そうですね!今回の件はウェルネ公爵家からの他国への遠回しな軍事的支援の様なもの。
婚約はやめて置いた方がよろしいですよ。アウステル公爵。私の姪などいかがでしょう?」
王族E
「罪を犯した使用人を捕まえられず、逃亡させてしまったのではなぁ。幾ら責任を取るとはいえ、いやいや残念。ところで当家の…」
この場に集まった王族達、数人がそれぞれに口を開き始めた。
大多数はアホかこいつらと言う目線を送ってはいるが、彼らの気持ちも分かるところもあるだろう。
アウステル公爵家は我々とは別格なのだから。付け入る隙のなかったアウステル公爵家に隙が出来たかも知れないのだ。そこに入り込みたいだろう。
しかし大多数の予想通り騒がしくなった会場を皇帝が諫めた。
「静粛に、まだアウステル公爵の話が済んでいない。
司会進行の妨害をする者は会議室から出て行ってもらう。これは身内の処遇を決める大事な会議であるぞ。」
静まった会議室内を見渡して、皇帝はアウステル公爵に「続きを申せ」と促した。
「皆様もご存知の通り、わたしは、先日家族を亡くしました。」
アウステル公爵の言葉に、会場はしんみりする。
「そして…この場で身内の恥を晒しますと。
極秘にされていましたが、わたしの家族をそんな目に合わせたのは隣国にいるわたしの伯父伯爵でした。」
(極秘の事だったのに…いや本人も言ってるけど。)
私はちらりと皇帝を見ると、皇帝は黙って目を閉じた。
その姿は好きに発言させるのを許しているようだ。私は何も聞いてないが。これは、国内貴族に広めてしまうと隣国との戦争になりかねない案件なのだが…。
アウステル公爵はそのまま続ける。
「ですから、もし皆様がそんなわたしから愛する婚約者まで取り上げようとお考えなのであれば…。わたしは耐え切れない事でしょう…」
王族F
「そ、そんな。取り上げようなどと…ただ…」
口を挟もうとした者を、皇帝が視線で黙らせた。
アウステル公爵は言葉を続ける。
「今のわたしには余裕がありません。
ですから、わたしの婚約者を泣かせる者がいたなら
わたしの心の大きな乱れにより精霊による天災が起こるかもしれません。」
要は精霊は気まぐれなので、国内全ての運気を下げて自然の恵を受けられなくなるかもと示唆していた。家族があのような目に合わされても統治してきた精霊を統治出来なくなると。そう言っている。
涼しい顔をして、美しい流し目で紡がれたその内容。
その不協和音が、殊更に会場を凍り付かせた。
「皆様、他に何か申し上げられたい事はございますか?」
皇帝が目を瞑って発言を許した意味がわかった。アウステル公爵を怒らせる一歩手前である事を察知した賢明な判断によるものだった。彼にとっては隣国と戦争になろうがきっと、どうでも良いのだろう。口にしないだけで。
この日、王族一同は何故アウステル公爵家が不可侵の領域であるかを思い出したと同時に
今代アウステル公爵はやばい奴かも知れない事を認識した。※今まで代々アウステル公爵は平和主義者ばかりだった。
そんな王族会議の結果、ウェルネ公爵家へのお咎めは私が当初予想していた通り、監督不行届である事への罰金と厳重注意で落ち着いた。
因みに今回の会議内容は皇帝の命令の下、他言無用とされた。他言した場合には、重い罰が科されるとか。
私はある外交官だ。一応王族との血縁関係はある。
自分は最近ウェルネ公爵家の名を良く耳にするようになった。先日は隣国の経済危機になる可能性等々を指摘されて提示された資料と申し出内容に驚かされた。
その時はプラスの話だが今回は違う。
何年ぶりだろうか、王族会議が開催された。王族の血縁者が集まり議決をとるのだ。これはどう言う時に開催されるかと言うと、身内が反逆罪に問われる時に開かれる。今回は身内が他国を支援し裏切り行為と疑わしき行動を行った事が発覚したと言う。
今回、議題に上がったウェルネ公爵家は、広大な土地を与えられているものの年々高齢化と人口減少の一途を辿り、特段目立った領地運営の功績もない。初代皇帝の産んだ子供に与えられた領地で、要するに遠い昔に王家の血が入っているだけで一見無害の田舎物なイメージに近い。
だが一方で、代々その容姿は美しく、むしろ無害な公爵位持ちというのも魅力的な面もあるので伴侶になりたい者は後を立たなかった。
そんなウェルネ公爵家の不祥事。仮にも王族の血が入る身内の不祥事。
と言っても、それは1人の使用人が画策したものだそうだけれど。ただ、期間が長かった。事実上、ウェルネ公爵家が10年の間、他国の王家に支援していた事になるのが痛いとこだ。
だが事態発覚後、速やかな報告もされ、ウェルネ公爵自体は関与していない証拠もあり、それでも事態を重く受け止めた公爵自身は「責任を取って、自分は早々に引退し、爵位を息子に譲ります。」とまで申し出た。
あの現役の年頃、しかも子供は未成年なのに爵位を譲り隠居など、きっとプライドは深く傷付いただろう。貴族でこの痛みの分からぬ者は居ない。
発覚後の対処も悪くなかったし、ウェルネ公爵当主自身が責任を取るとまで言っており、反逆の疑いと言っても他国…小国の金のない王家への資金援助…。大袈裟にそれを罰しても身内のスキャンダルになり王族全体の恥にもなるので、
今回は罰金と厳重注意の罰則なしで良いのではないかと思うし、そこで本来落ち着かせるだろう。
だが、人の不幸は蜜の味と思う輩もいた。
王族A「でも、ウェルネ公爵家名義で多額の資金を他国に援助したのだろう?その金は少なからず他国の軍設備資金になり得る…痛ましいがこれは…今後を考え、キチンと罰して罪人処分にする必要があるのでは?」
ニヤニヤ
王族B「そうだなぁ…しかもウェルネ公爵家は脱税もしていたと言うではないか。」
ニヤニヤ
こう言う輩もいる。身内の恥であり、自分の恥になり得ると言うのに嬉しそうな事だ。嘆かわしい事にこのA・B以外にも数人は内心ニヤニヤしながら話を聞いているのがわかる。
私はあまり事を荒立てたくないのもあるし、こう言うのに関わりあいたく無いので、深いため息をついて成り行きを見ていた。
ー・すると、一際目を引く見目の、まだ齢12・3であるアウステル公爵家当主が司会進行役に目配せをして発言権を促した。
これには少し驚いた。
アウステル公爵は代々王族の中でも一際目立つ存在で、王家との血縁関係も色濃く、精霊の加護により常に領地が栄えている。
神聖な精霊を宿す者として神殿での発言力もあり、容姿も恐ろしく美しい。別格視されているのもあり、こうした王族会議に参加せずとも許される。
争いが基本嫌いとも聞くし、だから今回のような会議には参加しないだろうと思っていたので、皆アウステル公爵の言動に注目が集まる中、アウステル公爵は口を開いた。
「まだ、社交界でお披露目も済んでおらず知らない方々も多くいらっしゃるとは思いますが。
ウェルネ公爵令嬢、ライザ・クライスはわたしの婚約者です。」
これには、会場が騒めいた。
アウステル公爵家は代々政略結婚をせずとも立場が盤石故に敢えて幼い頃から婚約する事はなかった。
お相手は男爵位から縁のある王家。場合によっては平民(養子縁組で一度貴族にはするけど。)の中から好みの女を見つけて結婚を済ませていると言う一面を持つ。
要するに恋愛結婚を常としてきた国内唯一の貴族。(結果的には会う頻度が多いので王家との婚姻が多くなった。)
王宮と神殿両方での権限が強い故に貴族だと言うのに自由恋愛に近い状態が許されてしまうと言うか、それでも困らない。
なのにそれがまだこの幼い歳からわざわざ婚約者を設けていたのだ。
何故それが敢えて縁もゆかりも無いウェルネ公爵家なのかは分からないが。
交流があるなど聞いたこともないし、両家の親は相入れる間柄にも見えなかったのに。
(まだご年齢も幼く先日あの様に親御様を亡くされ、…公爵になり、不安なのだろうか?そこにウェルネ公爵がつけ込んだとか?)
私以外の王族でもそう思い至った者がいたらしく、急なチャンスに司会も無視してアウステル公爵に売り込みをはじめる輩が数人出てきた。
王族C
「そ、それは!折角婚約して落ち着かれた所に災難でしたな、さぞアウステル公爵も不安でしょう?
ウェルネ公爵令嬢は今回の件で犯罪者の娘となりかねません。
どうですか?我が娘も大変美しく…」
王族D
「そ、そうですね!今回の件はウェルネ公爵家からの他国への遠回しな軍事的支援の様なもの。
婚約はやめて置いた方がよろしいですよ。アウステル公爵。私の姪などいかがでしょう?」
王族E
「罪を犯した使用人を捕まえられず、逃亡させてしまったのではなぁ。幾ら責任を取るとはいえ、いやいや残念。ところで当家の…」
この場に集まった王族達、数人がそれぞれに口を開き始めた。
大多数はアホかこいつらと言う目線を送ってはいるが、彼らの気持ちも分かるところもあるだろう。
アウステル公爵家は我々とは別格なのだから。付け入る隙のなかったアウステル公爵家に隙が出来たかも知れないのだ。そこに入り込みたいだろう。
しかし大多数の予想通り騒がしくなった会場を皇帝が諫めた。
「静粛に、まだアウステル公爵の話が済んでいない。
司会進行の妨害をする者は会議室から出て行ってもらう。これは身内の処遇を決める大事な会議であるぞ。」
静まった会議室内を見渡して、皇帝はアウステル公爵に「続きを申せ」と促した。
「皆様もご存知の通り、わたしは、先日家族を亡くしました。」
アウステル公爵の言葉に、会場はしんみりする。
「そして…この場で身内の恥を晒しますと。
極秘にされていましたが、わたしの家族をそんな目に合わせたのは隣国にいるわたしの伯父伯爵でした。」
(極秘の事だったのに…いや本人も言ってるけど。)
私はちらりと皇帝を見ると、皇帝は黙って目を閉じた。
その姿は好きに発言させるのを許しているようだ。私は何も聞いてないが。これは、国内貴族に広めてしまうと隣国との戦争になりかねない案件なのだが…。
アウステル公爵はそのまま続ける。
「ですから、もし皆様がそんなわたしから愛する婚約者まで取り上げようとお考えなのであれば…。わたしは耐え切れない事でしょう…」
王族F
「そ、そんな。取り上げようなどと…ただ…」
口を挟もうとした者を、皇帝が視線で黙らせた。
アウステル公爵は言葉を続ける。
「今のわたしには余裕がありません。
ですから、わたしの婚約者を泣かせる者がいたなら
わたしの心の大きな乱れにより精霊による天災が起こるかもしれません。」
要は精霊は気まぐれなので、国内全ての運気を下げて自然の恵を受けられなくなるかもと示唆していた。家族があのような目に合わされても統治してきた精霊を統治出来なくなると。そう言っている。
涼しい顔をして、美しい流し目で紡がれたその内容。
その不協和音が、殊更に会場を凍り付かせた。
「皆様、他に何か申し上げられたい事はございますか?」
皇帝が目を瞑って発言を許した意味がわかった。アウステル公爵を怒らせる一歩手前である事を察知した賢明な判断によるものだった。彼にとっては隣国と戦争になろうがきっと、どうでも良いのだろう。口にしないだけで。
この日、王族一同は何故アウステル公爵家が不可侵の領域であるかを思い出したと同時に
今代アウステル公爵はやばい奴かも知れない事を認識した。※今まで代々アウステル公爵は平和主義者ばかりだった。
そんな王族会議の結果、ウェルネ公爵家へのお咎めは私が当初予想していた通り、監督不行届である事への罰金と厳重注意で落ち着いた。
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