歌ってはなりません、と言われ続けた没落令嬢ですが、この声で世界を変えることにしました

歌が概念ごと消えた世界に転生して十五年。没落貴族の娘ソナ・カランドールは、ただ歌いたくて、誰もいない屋敷で一人声を出し続けていた。
父が死に、母は去り、屋敷を失えば歌う場所もなくなる。生き残るために、ソナは買収しに来た公爵家の嫡男シュアン・ヴァルテスに逆に支援を持ちかける。印刷技術と記譜法の統一——世界を変えうる構想を手土産に。
しかしソナの声は、この世界にとってただの音楽ではなかった。歌うたびに魔力が動き、王家の感知術式が反応し、神官組織が記録をつけ始める。
王子は「十年前から探していた」と言う。公爵家の嫡男は理由も言わず屋敷に来るようになる。宮廷は「保護」という名の管理を始める。
誰もが声を求めている。でも私が欲しいのは、歌う自由だけだ。
没落令嬢が、声一つで世界の常識を塗り替えていく物語。
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