婚約破棄され夏の夜に捨てられた悪役令嬢のわたしを、冷徹な辺境伯様が拾ってくれた。あの人たちが消えた夜から、空には毎晩、花火が上がるのです
真夏の夜会で、王太子殿下に身に覚えのない罪を着せられ、婚約を破棄されたわたし――セシリア。
弁明も許されず城を追われ、夏の夜の街道に捨てられたわたしを拾ってくれたのは、冷徹と恐れられる辺境伯、アイザック様だった。彼はわたしを、壊れ物みたいに甘やかしてくれる。
――ただ一つ。わたしがこの屋敷に来た夜から、夏の夜空に、毎晩、花火が上がるようになったのです。
「君の門出を祝う花火だよ」と、あの人は微笑むけれど。花火が上がった翌朝には、決まって、わたしを嗤ったあの人たちの誰かが、姿を消している。
ねえ、アイザック様。あの美しい花火は、いったい、何を、空へ打ち上げているの。
※二人にとっては、最初から最後までハッピーエンドです。
※ほの暗いホラー風味(人間の狂気・執着)とざまぁ要素がありますが、ヒロインは絶対に傷つかず、溺愛されて幸せなままの物語です。幽霊やお化けは出ません。
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