合図
たいして名産物もなく、観光名所もないとある県で生まれた俺が唯一誇れるところと言えば、ちょっとかわいい幼馴染の存在だ。一時期疎遠になりかけたこともあったけれど、高校に進学してもふらりと俺の部屋に訪れては、漫画を選んで帰っていく。こんな関係はいつまで続くだろうと考えていた俺は、その後とんでもなく驚かされることになるとは思いもしなかった。
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