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リン姉と王様が外でユリウス父さんと会って居るとき俺とユリーナ母さんは馬車の中で黙ったまま座っていた。
「…母様……顔色が悪いけど大丈夫?」
「え…あ…大丈夫よカイちゃん……母様は…大丈夫よ……」
今のユリーナ母さんの気持ちはユリウス父さんの事で複雑な気持ちでいた
「……会うのを止めた方が…元々はリン姉様だけ父様に会っている事だから別に僕達は会わなくても良いのでは…」
俺も正直の所気まずさが残って居る…が、気にしている事は俺だけかも知れないユリウスは勝手に好きな様にしている、俺が誰と居て誰と寝ること等アイツにしてみれば小さい事何だと自分で言い聞かせていた。
カチャ!
と、馬車の扉が開き王様が扉の前に立ちユリーナ母さんに問いかけていた。
「…ユリーナ殿、ブランシェ侯爵が会いたいと言って居るがどうする?」
「……」
「無理にとは言わんが…先々スティーブン伯爵との事を考えて居るのであれば、今ブランシェ侯爵に話したい事があれば今話しをしたほうが言いと思うが…どうする?」
ユリーナ母さんは静かに頷きユリウス父さんと話しをする事に決め、ユリーナ母さんは王様から手を差し出され馬車から降りた。
「…カイトはどうするのだ?」
「……僕はここに居ます」
「そうか…馬車の中で待っと良いだろう」
王様は俺に話終えると馬車の扉を閉めた。俺はふぅ……と息を吐き1人目を閉じ皆が来るのを待つことにした。
ユリウス父さんはリン姉と一緒にユリーナ母さんが馬車から降りるのを待っていた…王様と話しをしている様子が分かり自分と会う事を躊躇って居るのだろうかと…城から別れた時に自分はユリーナ母さんと離れシルビア王女の側にいた事を思い出し最後までユリーナ母さんの側に居なかった事が今になり悔やんでいた。
あの時はシルビア王女と結婚した後また一緒に成る事が出来ると思いユリーナ母さんの側を離れシルビア王女の側に寄り添い抱き締め愛を語っていた事を今思えばユリーナ母さんに嫌な所を見せていたと…馬車から中々出ては暮れないユリーナ母さんに嫌われてしまったのでは無いのかと血の気が引く感じがしていた。
ユリウス父さんは抱っこしているリン姉を見ていた時ギシッ……と、馬車から人が降りる軋む音が聞こえ王様から手を支え持ちドレスの端を摘まみ上げ馬車から降りるユリーナ母さんの姿が合った。
数日会わないだけでユリーナ母さんが綺麗に見える姿にユリウス父さんはまるで初めて会うかの様に緊張感を感じていた。
ユリーナ母さんは馬車から降りると王様に礼をした後ユリウス父さんの方へ顔を向けゆっくりと側に歩いて来る姿を見て屋敷に居た頃のユリーナ母さんとはまるで別人の様な感じでこんなに落ち着いた感じだったのだろうかと一緒に生活していた事を思い出しながらユリウス父さんの前にユリーナ母さんは歩く足を止めた。
「…ユリーナ……」
ユリーナ母さんは軽く礼をした後ユリウス父さんに声を掛けた。
「お久し振りで御座いますユリウス様…御元気そうで何よりで御座います」
「…ああ、元気にしていたかい?ユリーナ…」
「はい、家族皆元気で御座います」
「……そうか…こ、子供達も元気でいるのなら良かった…」
「はい……」
「……ユリーナ…出来れば家族として一緒に過ごしていた頃と変わらず話しをして欲しいのだが……」
「……ユリウス様はシルビア様と御結婚をなさいますお方で御座います…以前はユリウス様の妻として努めて参りましたがユリウス様はわたくしの夫では御座いません、その事をお分かりくださいませ」
「……」
ユリウス父さんはユリーナ母さんと別れ今まで長年寄り添い合っていた1人の女性を変えてしまった事に胸が締め付ける感じがしていた。







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