雫 -SIZUKU- 最終特異少年戦記~序

ーー今は昔。ある少年は一人の少女と出会い、その命を助けられた事から始まる。

外敵排除の掟。審議の結果、その少年の正体は人在らざる者とされた、人で在って人で無いーー特異点と謳われる者だった。それは余りにも異質で危険過ぎ、この世に在ってはならない存在。

破滅に向かう世界、狂っていく歴史。最後の特異点の少年は命を助けてくれたーー存在意味を与えてくれた少女の為、天地を揺るがす力を振るう。

レベル臨界突破ーー人を超越した、その力を以て。


************

『存在してはいけないとか、生きてる価値が無いとか、そんな事誰が決めたのよ!』

彼女は彼を抱きしめたまま、力の限り叫んだ。

心の底から叫びたかった。理不尽な世の中の不条理を。


“貴方は皆の分まで、幸せに生きなきゃいけないの”


『私が……幸せに生きる?』


“そうだ。必要とされたかった。こうやって抱きしめて貰いたかった……”


彼は決意する。もう二度と彼女を傷付けない。ここは自分が死ぬまで生き抜く処としてーー


“私の命が続く限り、守り続ける事を。彼女を守り抜く事が私の存在価値、存在理由そのものなのだからーー”


※これは苛酷な運命に翻弄された、人在らざる少年の壮絶な闘いの軌跡と、守る抜く事となる少女との悠久なる愛の物語。

胸が痛い程に感じてください。愛する者の為に生き抜いた、想いの深さと強さを。
――――――――――――


※完結まで30万文字程の長編となるので、序破急の三部作に別けます。


※冒頭からラストエピソード。メリーバッドエンド、悲恋とも云える本作ですので、絶対ハッピーエンド主義の方には向かない事をご了承ください。

悲恋ながらも報われる想いと救い。願わくば、この想いが誰かの心に届きますようーー
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