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レッスン

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 作戦はリザードの執務室で話し合った。
 キルストも来れる時は来てリザードの相談にのった。
 メルニアも王宮に入って、王宮のしきたりやマナー等を覚える為に、アンジェリーク付きの侍女として、アンジェリークもメルニアを教育した。

「メルニアさん、アンジェ様の言葉使い、仕草を先ず真似るのです。」
「エマ………わたくしを真似しても……。」

 とにかく、メルニアには教えなければならない事は沢山あった。
 学校で勉強面には問題は無かったが、貴族の嗜みが必要で、ダンスを教えるのが大変だった。

「きゃーっ!」
「痛っ!」
「………アンジェ様、申し訳ありません、大丈夫ですか?」
「……大丈夫ですわ。リズムに乗れば足の動きもマスターしますから。」

 アンジェリークが言った手前、計画を台無しに出来ない。
 メルニアも少しずつ出来てくると、楽しくなってきていた。

「………へぇ~、そんなに出来るようになったの。」
「メルニア様も必死ですわ。お兄様の為ですもの。」
「…………アンジェが、メルニアに教えてるのは俺の為では無い訳?」

 庭園で散策デートを楽しむアンジェリークとキルスト。
 キルストはアンジェリークと繋いでいた手を自分の口元に。

「…………お兄様がメルニア様との事を認めて貰えば、わたくしもキルスト様と…………と思いますが………。」
「前向きになったねぇ。」
「……………思い出しましたの、幼い時のキルスト様を。」
「………どんな事?」
「鬼ごっことかかくれんぼした時の事ですわ。………よく頭を撫でて頂いてたな、と。」
「………あぁ、確かに頭撫でてたなぁ。サラサラの髪を撫でたくて………。」
「…………キルスト様。」
「ん?」
「わたくしを選んで頂いてありがとうございます。」
「…………俺こそ、選んでくれてありがとう、アンジェリーク。」

 何気なく目的地も無いまま歩いていると、塔の近くに………。

「……………。」
「……………。」
「………何考えてる?」
「………何、て…………キルスト様、はしたないですわ。」
「入る?」
「……………もう、聞かないで。」

 真っ赤になったアンジェリークの顔は期待と照れの混じる顔。

「可愛い、アンジェ。………おいで、可愛いがってあげる。」
「…………はい。」

 手を引っ張られ塔の中に入っていった。
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