愛人の歓迎会費を、妻の私に?――離縁を決めた伯爵夫人は、七歳年下の騎士と恋をする
夫の愛人の歓迎会。その請求書は、妻の私に回されました。
三十四歳の伯爵夫人アデライドは、九年間、自分の財産で夫の社交を支えてきた。
けれど、使用人の食費を削りながら愛人のためには金を求める夫に、最後の迷いが消える。
歓迎会費は払いません。あなたの体面を支えるのも、今期まで。
彼女は屋敷を出て、離縁を申し立てた。
新たに出会ったのは、見栄の寄付を断る七歳年下の騎士ダリオ。
欲しいのは名誉ある記念碑ではなく、怪我人が雨の日にも安全に通れる床だという。
誰かの機嫌を取るために払っていたお金が、誰かの暮らしを支えるものに変わっていく。
そして、不器用な彼と仕事を重ねるうちに、アデライドは気づき始める。
用事がなくても、この人と話していたい、と。
一方、妻が戻ると思い込んでいた夫は、失い始めた後援と信用を取り戻そうとするが――。
もう、支払い続けることで居場所を買わなくていい。
尽くすばかりだった女性の決別と、ゆっくり育つ大人の恋。
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