「無能だから追放」の証拠をご提出ください~冒険者ギルド追放審査官~
「無能だから追放する」
その一言で、働いてきた日々まで奪われていいはずがない。
冒険者ギルドの追放審査官ノエルは、怒鳴る隊長にも態度を変えない。
「その証拠をご提出ください」
最初の申請は、討伐数ゼロの荷物持ち。
本人さえ「自分は役立たずです」と認めていた。
けれど、彼が描いた一枚の地図には、仲間の誰も評価しなかった仕事が残されていた。
治癒を拒んだ少女。逃亡を疑われた青年。横領を告発された会計係。
新人書記官ミラとともに記録をたどるたび、追放理由の裏に隠れた事情が姿を現す。
守るべき働きもあれば、見逃せない過失もある。
同情だけでは救えない。肩書だけでは裁けない。
かつて自分も追放された冷徹な審査官が、一つずつ証拠を積み上げ、人の人生を決める言葉に向き合っていく。
「役立たず」の一言で終わらせない、異世界お仕事ミステリー。
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