嘘の日に初恋が実ることはない
嘘の日こと、番選びの日が近づいてきた。周りのオメガ達はどんなアルファに選ばれるのかとソワソワとしている。この中で番に選ばれるのは一握りだけ。大抵は行為に耽って、数日後に何もなかったように施設に戻される。どんなに愛を囁かれても首筋を噛んでもらえなければ、気に入ってもらえなければ番にはなれない。その決定権をオメガは持っていない。 次の年に選んでもらわなければ再び会うことさえ叶わぬ、嘘をいくらでもつける日。それが嘘の日。そんな日に参加するのも今年で七回目。けれど一度だって抱かれたことはない。俺を選んだアルファ達は皆、性欲や恋愛感情を欠片も向けてこなかったのだから。
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