Errorー不完全な最高傑作

就職活動の時期になり、もちろん僕も例外なく試験を受けた。そしてあろう事か試験を受けたすべての企業から不採用の通知が届いた。もはや、企業団体そのものから嫌がらせを受けているのだと思い込んだ僕は、すべてのやる気が失せ、絶望の闇に迷い込んでいったただ息をすることだけはやめなかった。僕を褒めてやってもいいかなと思う。
そんなある日、試験を受けた覚えすらない企業から届けられた一通の採用通知。しかも僕が第一志望している企業のライバル会社ともなれば…行くしかないだろう。
唯一の採用通知を何度も眺めては、深い溜息をついて悩んだ。入社式当日まで悩み抜いた僕は、結局同封されていた案内に従い会場となるT2Wの自社ビルに到着してしまった。
そこで一人の少女に声をかけられ不思議な体験をしつつ、流れのままに入社式に参加することになった。
TRIP TRAP WORLD.CO通称「T2W」。からくりの世界を旅しようをコンセプトにいろいろなイベントの開発企画に携わっている企業だ。イベント企画に興味のある僕にとって願ってもいないチャンスなのだが、なんと入社手続きを終えた僕たちに用意されていたのは、創立五周年記念として計画されている壮大なイベント「都市型遊園地開発企画」が発表され、突然ランダムに組まれたチームでのプロジェクトが始動した。僕は発足されたチームで意外な再会をした。
いつもマイペースな社長の思いつきで、今回もまた「何か」が起こる?
何故かほかのチームより人数が少なく癖のありそうなメンバーたちと波乱続きの日々、遠い昔に頭の片隅に追いやった色あせたクシャクシャのキオクに気付き、やっと理解し始める。
幼い頃に忘れたはずの思い出たちは「いらないもの」じゃなかったんだ…と。そう。きっと人と違うことは間違いなんかじゃない。そしてErrorすべてが間違いではなくEvolutionのために必要なものだと気付く。
ほら。一緒に叶えるためのゆびきりをしよう。何度だってチャレンジできるんだ。だって僕たちは「最高傑作」だから。
不完全な彼らの旅が今、始まる。
24h.ポイント 0pt
0
小説 219,504 位 / 219,504件 ライト文芸 8,891 位 / 8,891件

あなたにおすすめの小説

幼馴染を溺愛する旦那様の前からは、もう消えてあげることにします

睡蓮
恋愛
「旦那様、もう幼馴染だけを愛されればいいじゃありませんか。私はいらない存在らしいので、静かにいなくなってあげます」

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ

Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。 理由は決まって『従妹ライラ様との用事』 誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。 「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」 二人の想いは、重なり合えるのだろうか …… ※他のサイトにも公開しています。

悪役令嬢の涙

拓海のり
恋愛
公爵令嬢グレイスは婚約者である王太子エドマンドに卒業パーティで婚約破棄される。王子の側には、癒しの魔法を使え聖女ではないかと噂される子爵家に引き取られたメアリ―がいた。13000字の短編です。他サイトにも投稿します。

公爵令嬢は結婚式当日に死んだ

白雲八鈴
恋愛
 今日はとある公爵令嬢の結婚式だ。幸せいっぱいの公爵令嬢の前に婚約者のレイモンドが現れる。 「今日の結婚式は俺と番であるナタリーの結婚式に変更だ!そのドレスをナタリーに渡せ!」  突然のことに公爵令嬢は何を言われたのか理解できなかった。いや、したくなかった。 婚約者のレイモンドは番という運命に出逢ってしまったという。  そして、真っ白な花嫁衣装を脱がされ、そのドレスは番だという女性に着させられる。周りの者達はめでたいと大喜びだ。  その場所に居ることが出来ず公爵令嬢は外に飛び出し……  生まれ変わった令嬢は復讐を誓ったのだった。  婚約者とその番という女性に 『一発ぐらい思いっきり殴ってもいいですわね?』 そして、つがいという者に囚われた者の存在が現れる。 *タグ注意 *不快であれば閉じてください。

そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。

しげむろ ゆうき
恋愛
 男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない  そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった 全五話 ※ホラー無し

悪役令嬢は手加減無しに復讐する

田舎の沼
恋愛
公爵令嬢イザベラ・フォックストーンは、王太子アレクサンドルの婚約者として完璧な人生を送っていたはずだった。しかし、華やかな誕生日パーティーで突然の婚約破棄を宣告される。 理由は、聖女の力を持つ男爵令嬢エマ・リンドンへの愛。イザベラは「嫉妬深く陰険な悪役令嬢」として糾弾され、名誉を失う。 婚約破棄をされたことで彼女の心の中で何かが弾けた。彼女の心に燃え上がるのは、容赦のない復讐の炎。フォックストーン家の膨大なネットワークと経済力を武器に、裏切り者たちを次々と追い詰めていく。アレクサンドルとエマの秘密を暴き、貴族社会を揺るがす陰謀を巡らせ、手加減なしの報復を繰り広げる。

あなたへの愛を捨てた日

柴田はつみ
恋愛
公爵夫人エステルは、冷徹な夫レオニスを心から愛していた。彼の好みを調べ、帰宅を待ちわび、献身的に尽くす毎日。 しかし、ある夜会の回廊で、エステルは残酷な真実を知る。 レオニスが、未亡人クラリスの手を取り囁いていたのだ。 「君のような(自立した)女性が、私の隣にいるべきだった」 エステルは悟る。自分の愛は彼にとって「重荷」であり、自分という人間は彼にとって「不足」だったのだと。その瞬間、彼女の中で何かが音を立てて砕け散る。