妖狐シロヒメは返しの鏑矢に身を捧ぐ
宇宙を漂う巨大彗星――白面金毛九尾の狐は、己の欠片を隕石として星々へ放っていた。
そのひとつとして地上に落ちた妖狐の少女は、町を侵略するはずだった。
だが降り立った先で、妖狐を憎む町長の放った対妖狐兵器『返しの鏑矢』に撃ち落とされる。
死んだはずの少女は、自らを射抜いた矢を返しに町長のもとへ現れた。
シロヒメと名乗った彼女は、町長の父の遺した研究をもとに巨大な鏑矢を造り、次に来る妖狐を迎え撃とうと提案する。
信じられるはずがない。それでも町を守るため、町長は彼女と手を組む。
町民の反発の中で共に兵器を築くうち、侵略者であるはずの少女は、少しずつ町の中で人として受け入れられていく。
だが、ふたりの前に現れるのは次の妖狐ではない。
それは、すべての子を消耗品としか見ない母なる彗星。
足りない殺生石。残された手段は、ただ一つ。
これは、兵器として生まれた妖狐の少女シロヒメが、人として母へ反逆する物語。
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